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第6回スポーツアカデミー 食×スポーツ

若い世代・シニア世代のための体づくりを考えた食育

フード 2021/03/02

「運動・スポーツにおける食の重要性とその調理法-学齢期、シニア層向けのレシピを大公開-」と題し、笹川スポーツ財団が主催する第6回スポーツアカデミーが2021年2月17日~24日、花咲徳栄高等学校の會田友紀先生、女子栄養大学の府川則子准教授を講師に迎え動画配信形式で開催されました。

 

コロナ禍における高校生の食とスポーツ-若い世代(高校生)が担い手となる食育の実践事例-

會田友紀先生が花咲徳栄高校食育実践科の学生の食育活動についてお話しされました。
学生たちが取り組む食育には、①アスメシ ②スタメシ ③CaFeメシがあります。

アスメシは、アスリートのための競技力や体力向上に有効なメニューです。
食欲をそそる彩りを考え、噛み応えを感じるよう食材を大きくカットするなどの工夫をするそうです。

スタメシのスタはStudy(スタディ)の略で、学力向上に有効なお魚中心のメニューを提供します。受験生の食事を作る方に教えてあげたい情報です。

CaFeメシは、Ca(カルシウム)とFe(鉄分)が豊富なメニューということでした。
スポーツ女子にぜひ紹介して欲しいですね。

食育実践科の学生さんたちは、調理し、食事を提供し、時にはクイズ形式で他者に「食育」を行っています。
高校生だけでなく、中学生、小学生、幼稚園児も対象に一緒に調理しながら、食育を実践しているそうで楽しそうな活動の様子が紹介されました。

 

食育は、知識・技術・感性・礼儀・コミュニケーション能力・自主性などを磨き、豊かな人間形成を育むと會田先生は言います。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で高校生活もオンライン授業になり、通常授業再開後もそれまでとは生活様式が変わってしまいました。

こうした経験から、生徒たちも多くのことを感じ、何が必要なことかを考える機会になったはずと會田先生。
免疫力を上げる生活習慣や食事について考えたり、運動・食事・休養の重要性を学ぶ機会になりました。

今回、動画のなかで食育実践科の生徒がレシピを紹介したのはCaFeメシです。

メニューは、主食・汁物・主菜・副菜2品・フルーツの6品。
栄養素の紹介だけでなく、調理のちょっとしたコツを教えてくれるのも嬉しかったです。

主食 あさり入り木の葉丼
汁物 ほうれん草と厚揚げのお味噌汁
主菜 コンビーフとじゃがいものコロッケ
副菜 クルミと枝豆のチーズ和え
副菜 トマトと竹輪のみぞれ和え
フルーツ

その中から、コンビーフとじゃがいものコロッケを作ってみました。
簡単に作れて美味しかったです。

 

シニアの筋肉に必要な運動・栄養・食事

女子栄養大学准教授の府川則子先生は、シニアの体づくりについてお話されました。
シニア対象の食事なら関係ないと思っていませんか?
実は府川先生のお話は、若い女性に知っておいて欲しい情報が詰まったものでした。

残念なことに人は加齢とともに体の様々な機能が低下していきます。
体温を維持したり、呼吸するためのエネルギーが不足し、基礎代謝も徐々に低下していくのです。
75歳を境に体が大きく変化し、肺機能は30代の30%ほどに低下、全身の筋肉量も減少します。
文部科学省の調査では、50歳を超えた頃から握力や下肢の筋力が年々減少していくことがわかったそうです。

75歳で筋肉量が減ることで体重が減少し、要介護の状態へとならないために、シニア層の食事はタンパク質を十分に摂ることが大切です。
府川先生は、健康長寿食としてシニアに必要な筋肉維持のための食事を紹介しました。
ただ食べるのではなく、何をどれくらい食べたらよいかを知ること。
これは良質な筋肉づくりをしたいスポーツ女子の皆さんも参考になるのではないでしょうか。

府川先生が紹介したのは筋活ごはんのレシピ3種類です。

・甘酢鶏
・おからのミルク炒め
イチゴのスキムヨーグルト

どうやらスキムミルクに秘密がありそうです。
平均的な日本人は、夕食中心にタンパク質を摂る傾向にあります。
朝食にタンパク質をちょい足しすることを府川先生はお薦めしていました。

運藤と食事量のバランスは体重の変化でチェックすることができます。
毎日、決まった時間に体重を測りチェックする習慣をつけましょう。

 

講師紹介

會田 友紀 氏(花咲徳栄高等学校 食育実践科 科長補佐 )

 

 

府川 則子 氏(女子栄養大学 栄養学部 准教授)

 

 

府川先生著書「60歳からの筋活ごはん」

 

 

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