• 木. 4月 25th, 2024
自分専用のプロフェッショナルガムを眺める萩野選手

アスリートがガムを噛む理由

“野球”における「噛むこと」の重要性をスポーツデンティストが解説

「左右の噛むバランスが結構よくなっていたのでよかった」
株式会社ロッテ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:牛膓栄一)は、スポーツにおける「噛むこと」の価値を発信する「噛むスポプロジェクト」活動の一環として、プロ野球チームの「千葉ロッテマリーンズ」に対して、選手一人一人に合う形状・硬さ・香味をカスタマイズしたプロフェッショナルガムを提供している。

<プロフェッショナルガムとは>
プロフェッショナルガムは、武田友孝先生(東京歯科大学口腔健康科学講座スポーツ歯学研究室教授、日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト)監修のもと、選手自らが自分自身にあった形状・硬さ・香味を選び製作される、選手オーダーメイドのガム。

提供されるガムは、噛んでいる間の硬さの変化が少ない特別な設計となっているのが特徴で、アスリートのパフォーマンス発揮のサポートとなることを目指し開発されている。
一般的なガムは、噛んでいくにつれて、硬さが大きく変化するのに比べ、しっかりとした噛み応えが続くため、噛むことのトレーニングに適している。
ガムの硬さの測定には、万能材料試験機(INSTRON社の6800シリーズシングルコラム)を使用し、緻密な機器分析によりデータを算出。
これにより、アスリートに合わせた硬さのガムの提供を可能にしている。

20段階(0.5刻み)の食感(硬さ)の評価を専門パネル*1を用いて、80回/1分間のペースで計5分間ガム咀嚼し、6秒ごとに硬さを評価するTI法*2で評価を行った。
*1 ガム官能評価パネルとして訓練した男女7名
*2 経時的な強度変化を評価する官能評価手法

プロフェッショナルガムを選ぶ小島選手

今回2 度目の提供となる小島和哉選手は「試合中等緊張すると唾液が出にくいですが、プロフェッショナルガムは硬さもあり口を動かすことになるので口が潤い、またリラックス効果があります。また、移動中の車内や、試合後のベンチ、普段のランニングの際にも噛んでいます」とガムを噛むことのメリットについてコメント、「このガムのように噛み応えがあり、味が長続きするような見応えのある面白い試合をファンの皆さんに見せることができるよう頑張ります!」と意気込みを語った。

中村選手と22年度作成済みのプロフェッショナルガム

5年 連続でプロフェッショナルガムを噛んでいるチームキャプテン・中村選手は、「アップ中にガムを噛むことによって身体がほぐれやすく、リラックス効果も感じています。また、プライベート でも運転中や食事後によくガムを噛みます。今年も自分専用のガムを作っていただけるということで、ガムを噛みながら気持ちをリフレッシュさせ、身体のケアの一つとしてしっかりガムを噛み、今シーズンも頑張っていきたいです」と語った。

「噛むこと」により、筋活動アップ、重心・姿勢の安定効果、集中力・判断力アップが期待!
千葉ロッテマリーンズとの取り組みは2019年より始まり、プロフェッショナルガムの提供だけではなく選手たちのパフォーマンス向上 のため、「噛むこと」の重要性を伝える口腔健康セミナーを実施。
2023年2月20日に石垣島のキャンプ地にて開催された口腔健康セミナーでは、東京歯科大学 口腔健康科学講座 スポーツ歯学研究室の武田友孝教授を招聘し、「噛むこと」が運動能力や怪我の防止に良い効果があること、ガムを使った噛むことのトレーニング(ガムトレ)の重要性などについて講義を行った。

口腔健康セミナーを受ける千葉ロッテマリーンズ選手

噛む力や噛み合わせが、筋活動アップや重心・姿勢の安定効果、 集中力・判断力アップ、リラックス効果に繋がることなども紹介された。
「特に野球においては、バッティングの際等咀嚼筋が活動し、 瞬間的なパワーを効率的、効果的に発揮することにつながる。身体バランスを保つため、偏りなく噛めるということも大事」といった話があり、選手たちは皆、真剣な表情で武田教授の講義に耳を傾けていた。

噛むチカラを測定 左右のバランスが良好に
セミナー同日、選手の咬合力と左右バランスを測る噛むチカラ測定を実施。
「球場に着いてアップのストレッチしているときにも噛んでいるし、試合中でもずっと噛んでいる」という高部選手は、測定結果を受け「左右の噛む力のバランスが前回の測定よりも均等になっていたので良かった。噛む力は少ししか上がっていなかったので、もう少しガムを噛んで強くしていきたい」と意気込んだ。

噛むチカラ測定をする髙部選手

①:咬合力【単位:N(ニュートン)】、②:咬合力左右割合

【武田先生コメント】
左右のバランスは申し分ないと思います。また、接触点数が増えているように見えますので、今後はガムトレーニングの際には、より「噛むこと」を意識して噛むと、噛む力も上がっていくのではないかとかと思われます。

スポーツデンティスト
武田 友孝教授※(たけだ ともたか)

●所属
・東京歯科大学 口腔健康科学講座 スポーツ歯学研究室 教授※(歯学博士)
・日本オリンピック委員会 強化スタッフ(医・科学)バレーボール競技、レスリング競技
・日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト
・日本スポーツ歯科医学会認定医
・日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツ医
・関東ラグビーフットボール協会登録者障害見舞金審査委員会委
●主な所属学会
日本スポーツ歯科医学会、日本臨床スポーツ医学会
日本補綴歯科学会、Academy for Sports Dentistry
スポーツデンティスト
武田 友孝教授※(たけだ ともたか)
※2023年3月29日現在

「噛むこと研究室」