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ビフィズス菌に効果期待

筋肉疲労や心的ストレスも疲労臭の原因に!

ヘルスケア 2022/07/01

不安やストレスがニオイに影響するって知っていますか?
通称“疲労臭”と呼ばれ、洗っても落ちないのだとか。
筋肉疲労も疲労臭の原因のひとつとあれば、スポーツ女子の気になるところですね。

一般的に知られている汗臭や加齢臭、ミドル脂臭などは主に汗や皮脂が原因となって発生するもので、年齢によって発生しやすい体臭は異なります。
ただ、汗や皮脂が原因となっているので、こまめに汗を拭きとったりお風呂でしっかりとカラダや頭を洗うことで、ある程度の対策ができます。

しかし、心理的ストレスが原因の一つである“疲労臭”は、血液からにおいの成分が放散されるため、体の表面を洗うだけでは不十分。
しかもこの疲労臭、尿の成分でもあるアンモニアが主成分のため、非常に不快なニオイを発してしまうのです。

 

疲労臭の原因として次のことが考えられます。

① 筋肉疲労 運動による筋肉疲労によりアンモニアが発生します。
② 精神的ストレスや不安 精神的ストレスを受けるとアンモニアの発生が増えることが研究結果でわかっています。
③肉や魚などのタンパク質の取りすぎ タンパク質はアンモニアの原料となるため、多く摂取するとアンモニアを多く生み出してしまいます。
④肝機能の低下 肝臓はアンモニアを尿素に変換するため、肝機能が低下すると処理しきれないアンモニアが血液に残ってしまいます。
⑤腸内環境の悪化 腸内環境が悪化すると、腸内でアンモニアの発生が増えてしまいます。

 

疲労臭は洗っても落ちない⁉

体臭の種類

表面反応由来 皮膚上で発生する体臭。
殺菌作用のあるシャンプーやボディーソープで対策ができる
皮膚線由来
血液由来 精神的ストレスで発生する疲労臭。血液からニオイの成分が放散される。
表面を洗うだけでは不十分

 

 

“疲労臭”には腸内環境の改善が効果的

疲労臭の発生メカニズムを見ると、大腸が大きくかかわっていることがわかりました。
そこで、東海大学理学部化学科の関根嘉香教授が大腸内のビフィズス菌の変化と疲労臭の関係性を検証する実験を行いました。
その結果、大腸内のビフィズス菌のエサとなるミルクオリゴ糖を継続的に摂取し腸内環境を改善することで疲労臭を軽減できることがわかりました。

 

 

ビフィズス菌数が多いほど、疲労臭が少ない

疲労臭以外の体臭の増減も調べたところ、ラクトンという若い女性に特徴的な成分が増加していることもわかりました。
ラクトンは、加齢によって放散量が減少することが知られています。
同じく大腸内のビフィズス菌も加齢によって棲息数が減少します。

ラクトンC11とビフィズス菌の相関

 

年齢による腸内細菌の変化

出典:ビフィズス菌研究所

ラクトンと大腸内のビフィズス菌数の関係性の解明にはさらなる研究が必要ですが、何か しらの関係性があることは上記のことから示唆されます。

東海大学 関根 嘉香 教授 写真

東海大学 関根 嘉香 教授

ビフィズス菌等の働きがアンモニア(疲労臭)を抑制
大腸内の環境改善と疲労臭の軽減の関係から、ビフィズス菌が産生する短鎖脂肪酸がアンモニアを産生する腸内細菌(悪玉菌)に何かしらの働きかけをしたと考えられました。
短鎖脂肪酸とは、大腸内にいるビフィズス菌などの善玉菌が、食物繊維やオリゴ糖などをエサにした際の代謝物です。
大腸内を弱酸性に保ち、アルカリ性を好む悪玉菌の働きを抑制するためアンモニア(疲労臭の原因)を発生させにくくします。
大腸内で短鎖脂肪酸を増やすにはビフィズス菌とともに、豆類、イモ類、根菜類、海藻類、果物類などに多く含まれる 水溶性食物繊維やミルクオリゴ糖を摂るとよいでしょう。

 

 

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