モチベーションを上げる 自分を大切にするコミュニケーション

自分とのコミュニケーションを大切にする
自分を大切にしていますか?
学生であり、アスリートであり、就活もあり、家族の一員でもあり、とにかく皆さんはたくさんの役割を持ち、本当に頑張っていらっしゃいます。
そんなご自分を大切にして、よりイキイキと過ごしていただくためのヒントをコミュニケーションの視点から、3回にわたってお伝えしていきます。
初回のテーマ 〜自分とのコミュニケーションを大切にする〜
◆外側のコミュニケーション・内側のコミュニケーションとは?
他の人とのやり取りや、情報の発信を外側のコミュニケーションとするならば、自分の内側で起こるやり取りが内側のコミュニケーションです。
コミュニケーションと言えば、一般的に外側のコミュニケーションをイメージしやすいと思いますが、実は内側のコミュニケーションが格段に多く起こっていて、その結果が外側のコミュニケーションに大きく影響しています。
「人とよりよいコミュニケーションをとりたい」、「ものごとに前向きでありたい」、「もっと自信を持ちたい」と思うなら、内側のコミュニケーションが前向きであることが重要なポイントなのです。
では、内側のコミュニケーションってどういうことでしょうか?
誰かと会話しているときも、勉強中も、トレーニングしていても、「え、そうなの?」「あ、うれしい!」「なんか嫌な感じ」「どうしたらいいんだろう・・」などと心のなかでつぶやいていませんか?
それこそが内側のコミュニケーションです。
同じ場面にいても、この内側のコミュニケーションがどんなふうであるかによって、その出来事や関わった人の印象が違ってきます。
たとえば、試合の直前、ある人から
「調子良さそうだね!今回はうまくいきそうだね!」と言葉をかけられたとしましょう。
この場面で、Aさんの内側では「周りからも調子良さそうに見えてるんだ!やっぱり、いい感じかもしれない。なんかいけそう!」
というコミュニケーションが起こり、
Bさんの内側では「今回はって?なんか嫌な言い方・・前はうまくいかなかったって言いたいの?」というコミュニケーションが起こったとします。
その結果はどうでしょう?
Aさんはいいイメージを持つことができてモチベーションが上がり、自信を持って本番に臨めそうですね。
Bさんはといえば、なんとなく嫌な気持ちになってモチベーションが下がり、揺らいだ気持ちで本番に臨むことになるかもしれません。
受け取った言葉は同じでも、それを受けて自分の内側でどんなコミュニケーションが起こるかで、その後の状態が違ってしまうという一例です。
これは人の言葉に対する例ですが、日々のできごとに対しても同様に、こんなことが日常のいたるところで起きていないでしょうか。
だとしたら、内側のコミュニケーションをできるだけポジティブなものにしていたいですね。
そのために、まずは自分の内側のコミュニケーションに意識を向けてみましょう。どんな傾向がありますか?ポジティブ傾向ですか?ネガティブ傾向ですか?
そして、特にネガティブなコミュニケーションが起こったときには、事実(起きた出来事や人から言われた言葉など)と、感情(自分が感じている思い)とを分けて書き出してみましょう。
女性は感情豊かなため、感情に振り回されてしまいがちなので、事実と分けて客観視してみることをおすすめします。
【事実と感情を分けてみる】
先ほどの例でいくと、
-事実-
◯◯さんが「調子良さそうだね!今回はうまくいきそうだね!」と言った。
-感情-
Aさんの例 →うれしい!
Bさんの例 →嫌な気持ち、がっかり感
★Bさんのように嫌な感情が起きたときに、それを否定する必要はありません。
「いやな気持ちになっているんだね」「◯◯さんの言い方が気になったんだね」と内側のコミュニケーションをとりながら、自分の感情を手のひらに乗せて見てあげる感じでいいのです。
そうすることでずいぶん落ち着き、「でも、◯◯さんが嫌みを言ったってわけじゃないのかも」とか「嫌みを言いたかったのかもしれないけど、別に気にすることもないか」と受け止め方が変わりやすいものです。
今回は、自分とのコミュニケーション(内側のコミュニケーション)を扱ってきましたがいかがでしたか?
自分とのコミュニケーションがポジティブになってくると、余計なストレスが減ってエネルギーロスがなくなるため、ハイパフォーマンスが期待できます。
また、自信がつき、自分軸がしっかりして人ともいい関係性を築ける方がとても多く見られます。
まずは自分に意識を向けるとことから、始めてみましょう。
<プロフィール>
遠藤 律(えんどう・りつ)
ストレングスファインダーTOP5 自我/社交性/内省/適応性/コミュニケーション
コーチング&フラワーエッセンス Unleash(アンリーシュ)代表
<資格>
国際コーチ連盟(ICF)アソシエイト認定コーチ
米Gallup社認定 ストレングスコーチ
一般社団法人コーチングプラットフォーム認定コーチ
保健師、看護師
日本産業カウンセラー協会認定産業カウンセラー、
キャリアコンサルタント
(株)シャンドゥルール認定フラワーエッセンスセラピスト
銀行や製造業で、29年にわたり、心身のケア、職場の安全衛生、キャリア支援等、社員の快適な職場環境作りに邁進してきました。保健指導やカウンセリング実績は延べ8000人ほど。2007年より本格的にコーチングを学び、2013年に会社員生活にピリオドを打って起業、2014年には、伯母や母の介護を抱えながらも米Gallup社でストレングスを学びました。
現在は1on1のコーチングや研修講師を通じて、よりその人らしく、ありたい姿の実現をサポートしています。