4月9日は子宮(49)の日-20歳になったら検診を

4月は、新学年のスタートとともに学校では健康診断がありますね。このタイミングで自分や家族の健康について考えてみてはいかがでしょう。4月9日は子宮の日です。今回は、若年層での増加が問題となっている「子宮頸がん」についてお話しします。
子宮がんには、子宮の中にできる「子宮体がん」と子宮の入り口にできる「子宮頸がん」があります。子宮体がんは、40歳代後半から増加し50歳代から60歳代にピークとなりますが、子宮頸がんは20歳代後半から急増し30歳代後半まで増加した後、横ばいになります。
子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が関連して発生するとされています。HPVの多くは、性交渉により感染します。感染したままの状態でいると子宮頸がんが発生すると考えられています。
子宮頸がんは年間約10,000人が罹患し、約3,000人が死亡しています。治療で治ったとしても、子宮の摘出手術を受けなければならなかったり、妊娠や出産が難しくなる場合もあります。子宮頸がんは、早期に発見されれば比較的治療しやすいがんですが、進行した場合には治療は難しいとされています。
初期の子宮頸がんは自覚症状がほとんどありません。早期発見のためには、子宮頸がん検診を定期的に受診することが重要です。初期の段階で摘出すれば、ほぼ治るがんであると言われています。
子宮頸がん検診
子宮の入り口を綿棒やブラシでこすり、子宮頚部の細胞を直接採取し、顕微鏡で異常がないか判定します。受診者のうち、がんが発見されるのはわずかです。その6割以上はごく早期のがんで、その大半は子宮を温存した治療が可能です。
20歳になったら検診を
日本では子宮頸がん検診の受診率は3割程度と欧米に比べとても低いです。20歳を過ぎたら、定期的に検診を受けることが大切です。
20歳になると、住民票のある各自治体から検診の通知がきますので、その情報を見落とさないようにして、検診を受けることをおススメします。自宅生以外で住民票を移していない方は、意識しておきましょう。
参考
がん情報サービス http://ganjoho.jp/public/cancer/cervix_uteri/index.html
監修
助友 裕子(すけとも ひろこ)
医学博士/ 日本女子体育大学体育学部スポーツ健康学科准教授