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スポーツ女子に教えたいコト「女性アスリートの三主徴」知ってる?

スポーツ女子に教えたいコト「女性アスリートの三主徴」知ってる?
ヘルスケア 2016/05/09

「女性アスリートの三主徴」、体育学を専攻している学生でないと、なかなか耳慣れない言葉かもしれません。「利用可能エネルギー不足」「運動性無月経」「骨粗しょう症」といった言葉なら聞いたことがあると思います。これらは、女性アスリートの健康管理上の問題点となっているもので、その3つを「女性アスリートの三主徴」といいます(1997年アメリカスポーツ医学会発表)。

 

利用可能エネルギー不足

一般的に、エネルギーは食事によって摂取し、そのエネルギーから運動でエネルギーを消費して、残ったエネルギーを基礎代謝や日常生活に使用しています。その基礎代謝や日常生活に使用するエネルギーのことを「利用可能エネルギー」と言います。
体重制限などがある競技の場合、食事制限をしながら激しい運動トレーニングを継続的に行うと、利用可能エネルギーが不足した状態になります。
この状態が続くと、黄体形成ホルモンなどのホルモン分泌が低下したり、骨代謝などを含む身体の諸機能に影響を及ぼしたりしてしまいます。

 

運動性無月経

無月経とは3か月以上月経が来ない状態をいいますが、運動が原因の場合を運動性無月経といいます。(参考https://ranrun.jp/healthcare/womenscare-04
上記の利用可能エネルギー不足によりホルモン分泌が低下することで、無月経になることが予測されます。

 

骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、骨量が減少し骨組織の微細構造が変化することで、骨がもろくなり骨折しやすくなった状態をいいます。一般的には閉経後の女性に起きやすいトラブルと言われていますが、若い女性であっても無月経の状態になると骨量が減少し、骨粗しょう症になる場合があります

 

第4回女性スポーツ勉強会(2016年2月5日 東京都)のなかで、講師の中村格子医師(Dr.KAKUKO スポーツクリニック院長)が、「疲労骨折」についてお話をされたポイントを紹介したいと思います。

 

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女性アスリートの三主徴のうち、1つでも当てはまると疲労骨折などのケガのリスクは10~15%、2つ当てはまると21~30%、3つとも当てはまる場合には29~50%に高まるそうです。エネルギー不足にならないための食事管理が大事なことがわかりますね。

 

疲労骨折の原因は、トレーニング環境に起因するものと、選手自身の身体に起因するものがあるそうです。

 

トレーニング環境に起因する場合は、過剰な負荷が身体にかかってしまい、オーバーユースの状態になっています。練習量、練習時間、ランニングやジャンプのフォーム、過重バランス、フロアやクッションの硬さなどが要因と考えられます。

 

選手自身の身体に起因する場合は、骨代謝異常やカルシウム代謝異常などで骨粗しょう症になっていることが考えられます。

 

疲労骨折はレントゲンではわからないそうなので、MRIなどの検査を受けることで異常がないか確認をすることが大切です。

 

自分の状態を客観的に評価することも大切です。また、指導者の方は選手の状態をきちんと把握し、正しい予防と治療の方法を判断することが肝要です。

 

<評価のポイント>

・無月経や月経不順などの月経異常がないか
・体重の急激な変化がないか
・MRIなどの画像検査
・血液検査
・骨密度測定 (重力刺激を受けていない部位での測定)

 

<予防・治療>

・環境因子の改善
・トレーニングプログラムの調整
・食事指導 など

 

スポーツ女子の皆さんも、体重制限があり食事制限などを自己管理で行っている人は、特に意識をしておきましょう。

【参考ページ】
体は食べ物でできている「女性スポーツ勉強会」参加報告:https://ranrun.jp/topics/topics-06

 

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