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自分の人生を勝ち取ればいい!産婦人科に行くことの大切さ

自分の人生を勝ち取ればいい!産婦人科に行くことの大切さ
ヘルスケア 2016/09/05

「就職・結婚・出産・育児などのライフイベントとカラダのこと」について考えたことはありますか?
日々、自身の体調と向き合いながら練習に励んでいるスポーツ女子の皆さんですが、女性のライフスタイルとカラダの関係について、どのくらい知っていますか?

 

「かがやきスクールスペシャル バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム」(主催 バイエル薬品株式会社)が8月24日、昭和女子大学(東京都世田谷区)にて開催され、
「男性も女性も考えよう 身体のこと、未来のこと。」と題し、産婦人科医師の種部恭子先生(女性クリニック「We! TOYAMA」院長)が講演をされました。

 

「思春期のうちに、人生のスゴロクを作ろう!」

 

『なりたい自分を手に入れたい』人を応援したい!
種部先生は女性のライフスタイルとキャリア形成の関係について話をされました。

 

女性の月経は何歳まであるか知っていますか?
女性の月経・排卵は12歳頃から始まり、50歳前後で終わります。

 

では、月経がある限り妊娠はできるのでしょうか。
実は、年齢とともに卵巣に残っている卵の数は減っていきます。35歳を過ぎると妊娠しにくくなるのです。
この「妊娠する力」のことを妊孕性(にんようせい)と言います。

 

キャリア形成についてはどうでしょうか。卒業後社会人となる20代前半からキャリアを積み始め、30代後半以降は積み上げたキャリアの維持・継続を行っていくことになります。

 

つまり、妊孕性とキャリア形成の両方を掛け合わせて考えると、妊娠・出産には適した年齢があることがわかります。

 

かがやきスクールスペシャル バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム

 

産むのが先か、キャリアアップが先か!

 

種部先生は、「キャリア形成ができて、さあこれからだ!という時が1番妊娠・出産に適している」と述べ、問題点として指摘します。

 

どちらもは、無理なのか
<産むのが先!>
・キャリア形成が難しい
・産むまでのキャリア不足により、自己実現が困難になる

 

<キャリアアップが先!>
・産みたい数だけ産めない
・不妊治療が必要になるかもしれない
・育児と親の介護が重なる可能性がある

 

女性のライフサイクルと仕事

 

現代女性の健康問題とは
女性のライフサイクルの変化に伴い、女性特有の病気のリスクが高くなったといいます。
昔の女性は、16歳頃に初潮を迎え、18歳頃から1人平均6回の出産を経験していました。
現代の女性は、12歳頃に初潮を迎え、初産の平均が30歳と初経から初産までの期間が長くなりました。出産回数も1回か2回。この結果、生涯における月経回数が450回に増えてしまったのです。

 

毎月容赦なく繰り返される月経と排卵により、子宮は疲れてしまいます。
初産が遅くなったことで、「子宮内膜症」「乳がん」が増えました。
月経回数が増えたことで、「子宮体がん」「卵巣がん」が増えました。
また、子宮内膜症を発症する人が10人に1人いるといいます。子宮内膜症は、閉経まで完治せずに再発を繰り返してしまいます。

 

「女性が生物学的に妊娠・出産に適した時期は、キャリア形成・維持の期間と一致している」と種部先生は言います。しかも、このキャリア形成の時期に、子宮内膜症がこっそり進行しているかもしれないと警鐘を鳴らします。
子宮内膜症などの女性ホルモンに起因する病気を患うことで、より妊孕性が低下してしまうかもしれないのです。

 

「自分が将来何をしたいか」「どうしたらシアワセになれるのか」をよく考え、そのために今から確実なプランづくりを始めることが重要だと、種部先生は語ります。

 

何歳までにキャリア形成をしたいですか?
何歳までに出産をしたいですか?
子供は何人欲しいですか?
じゃあ、結婚は何歳頃になるのかな?
結婚で失敗しないために、恋愛経験はできるだけ多くしたほうがいい。
そんなことを考えながら、自分の人生スゴロクを作ることを種部先生はおススメしていました。

 

種部恭子先生-01

 

産婦人科は「保健室」

 

皆さんは産婦人科へ行ったことがありますか?
予防接種などでお世話になった方が多いかもしれません。

 

月経痛が重い、月経が不順であるといった月経異常の症状があったらすぐに産婦人科を訪ねることを種部先生は勧めています。

 

特に思春期~成熟期にかけての月経異常は子宮内膜症や子宮筋腫のサインかもしれません。そのまま放っておくと将来的に子宮体がんや卵巣がんになるリスクが上昇することも。

 

そういった病気の早期発見のためにも産婦人科のサポートは不可欠です。
種部先生は、「産婦人科は、全ての女性にとっての保健室」と表現していました。

 

現代女性のQOLとピル
低用量ビル(経口避妊薬)が、女性のQOLと生き方を大きく変えるかもしれないと種部先生は言います。
低用量ピルには、生理痛の改善や生理不順の改善、子宮内膜症の進行抑制と症状の改善といった副効用があります。また、ホルモンバランスが改善されることで、骨粗しょう症の予防につながります。

 

また、生理の時期をコントロールすることは、女性が高いパフォーマンスをするサポートになると先生は言います。生理前のPMSや生理中の月経困難症を抱えていると、1か月の中でパフォーマンスを発揮できるのは、限られた日数しかありません。
何かと勝負所の多いスポーツ女子にとっては、月経は悩みのタネですね。ピルを服用することで、身体的な症状による悩みを解消し、試験や試合のスケジュールに合わせて月経をコントロールすることができるのです。

 

「ピルは身体に悪い」というイメージを持つ人がまだまだ多いそうです。しかしそんなことは決してなく、月経を賢くコントロールし、自分のパフォーマンスを最大限に発揮することができるといいます。「若い人には是非ともピルを活用していただきたい」と種部先生は力強く語ります。

 

取材を受ける種部恭子先生

 

自立のススメ
「学生側の意識として変えた方が良いと思うところはありますか」
シンポジウム終了後、種部先生に質問すると「最近の子供は自立が遅いと感じます」と答えが返ってきました。
「良い子ではあるのでしょうが、親の顔色を窺ってばかりいます。1人で産婦人科へ来ればいいんですよ」といい、健康の悩みがあっても周囲の反応を気にして産婦人科に行けないことのリスクを指摘しました。
「自分の人生は自分で勝ち取ればいい」とは、その時の種部先生の言葉です。

 

取材 國保小枝(昭和女子大学3年)