岩崎恭子さんが高校生に語ったこと 学生の時の学びは一生残る

「バイエル カラダのミカタ 高校生シンポジウム」(8月24日開催 昭和女子大学)の中で行われたトークセッションには、産婦人科医師の種部恭子先生(女性クリニック「We! TOYAMA」院長)、スイミングアドバイザーの岩崎恭子さん、高校生実行委員5人が登壇しました。
岩崎恭子さんといえば、バルセロナオリンピック金メダリストで競泳史上最年少金メダル獲得記録保持者であり、日本人全種目の金メダリストの中でも最年少記録保持者です!!
私は恵まれた環境にいた
スイミングスクールに通った経験がある方なら、「なるほど」と思い当たるかもしれませんが、幼い頃からスイミングスクールに通っていた岩崎さんは、他の競技に比べ、情報を得るには恵まれた環境だったと言います。
普通の競技なら、学年ごとや男女別でそれぞれ練習をすることが多いと思いますが、水泳は学年も男女も問わず、みんなで練習をします。
学年を超えて接する機会が多く、仲良くすることができたため、生理のことやカラダの変化の悩みなど、自分が初潮を迎える前から自然と情報を持つことができ、先輩たちから教わることができたと岩崎さんは話していました。
水泳は個人競技でありながら団体競技でもあり、チームワークが重要になります。
一緒に練習をすることで、お互いのコンディションをも気遣うようになり、カラダのことを気に掛ける環境が形成されていくというのは、参考にしたいモデルケースではないでしょうか。
心とカラダのバランスが大切
シンクロナイズドスイミングのように魅せる競技は、太ってはいけない、だから食べてはいけないという方程式を自分の中で作りがちです。
しかし、水の中では自分が思っている以上に体力、体重が減少する競技でもあります。
それなのに食べられないというストレスから、生理が止まってしまう知り合いもいたと岩崎さんは教えてくれました。
一方水泳は体重制限がなく、1回の練習で多い時は体重が2kgくらい減るときもあるため、とにかく食べないといけなかったそうです。
移動中におにぎりを食べたりして捕食していたそうで、岩崎さんは生理が止まるようなことはなかったと話していました。
そんな岩崎さんですが、試合で緊張しすぎて精神的ストレスから1度だけ生理が来なかったことがあるそうです。
心とカラダのバランスの大切さに気付かせてくれたエピソードでした。
生理の時は、どうやってプールに入る?
来場者から生理中の練習などについて質問が出ました。
岩崎さんのお話しでは、タンポンを使用する人もいるが、水の中では圧がかかるため水泳選手はそれほど気にすることはないのだそうです。
水から上がって直ぐにトイレに行くなど工夫をして、生理とうまく付き合っているそうです。
相談できる人を持つことが大事!
岩崎さんは、自分の性格として「人に話を聞く」のが好きで、子供の頃から自然と情報収集をしていたと教えてくれました。水泳のこと、カラダのことなど、常に一緒にいる水泳の先輩達に自分から質問していたそうです。
「周囲の人から話を聞く力」にも個人差はあります。
岩崎さんも、「自分の性格として」と前置きしていました。
でも、人に相談することで解決できることもあります。
一人で悩まずに、相談することが大事です!!
「アスリート全てに言えることですが、アスリートは自分の体に対してとても敏感です。自分にあった信頼できる医師を探すことが大事です」と岩崎さんは語っていました。
女性は生涯を通してカラダが変化をしていきます。
信頼して相談できる医師を持つことは、アスリートに限らず、女性全員に必要なことです。
学生へのメッセージ
「学生の時の学びは一生残ります。今、学んだことを心に刻んで、しっかりとした大人になって欲しいと思います」
取材 益永美希(昭和女子大学3年)