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モン・スポ主催「第12回女性スポーツ勉強会」

男女の骨格の違いとスポーツ 女性はじん帯が切れやすい⁈

ヘルスケア 2018/12/19

生理は順調ですか?
あなたのコンディションが良い時はいつですか?

女性が大事なシーンで高いパフォーマンスを発揮するには、自分のコンディション(生理との関係)を知っておくことは、重要なポイントになります。

モン・スポ(NPO法人バレーボール・モントリオール会)主催の「女性スポーツ勉強会」(2018年11月10日@東京ウィメンズプラザ)に参加してきました。
毎回、婦人科スポーツドクターである高尾美穂医師のお話を楽しく拝聴しています。
スポーツ女子の皆さんが知っておきたいポイントを学んできました。

冒頭の2つの質問は、パフォーマンスを上げるためにとっても大切なポイントになります。
今回、新たなポイントとして加えておきたいことは、「自分のコンディションが良い時はいつか」を知っておくということ。

スポーツに限らず生理とパフォーマンスの関係については、これまでRanRunでもご紹介してきました。
「生理不順」「無月経」「月経困難症」等についての情報です。

 

しかし、生理が順調に来ている人でも、生理前・生理中・生理後でコンディションは異なることを高尾医師は指摘していました。
生理中の方が、調子がいい選手もいるということ。

なるべくパフォーマンスの下がるタイミングを避け、できるなら高いパフォーマンスを発揮できる状態で大事な試合に臨みたいですよね。

そのために自分のカラダについて知る機会を敢えて作ることが大事になってきます。
部の仲間で質問しあってみてください。
「あなたのコンディションが良い時はいつですか?」

今回、高尾医師は男女の性差とスポーツについてもお話しくださいました。
男性と女性では、骨盤の形が異なります。
女性のカラダは、妊娠、出産に適した作りになってます。
その骨盤の違いが、脚への負担となり、女性は男性よりじん帯が切れやすいのだそうです。
ケガのリスクは2~8倍だと聞いて驚きました。

骨の構造からケガのリスクが解るのであれば、そのケガを防ぐためにどういう動きをすればいいのか、どういう筋肉をつければいいのか、女性ならではのカラダの作り方がここにもあるようです。

性差によるカラダの構造は、デメリットばかりではありません。
高尾医師の話のなかで、「神経にみる性差」についてご紹介したいと思います。

神経、つまり脳の作りの違いです。
脳のしわの分布には、性差はありません。
しかし、脳梁と呼ばれる左右の脳の大脳半球を連絡する神経線維の束のところに違いがあるそうです。
脳梁膨大部(脳梁の後部)が女性の方が大きく、女性は左右の大脳半球での情報交換が頻繁に行われています。
「女性の方がマルチタスクが得意」と言われる所以のようです。

メリットを活かし、リスクを減らす工夫をして、競技で最高のパフォーマンスを発揮したいですね。

 

RanRun yukiyanagi

 

高尾美穂医師
産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター
女性のための統合ヘルスクリニック イーク表参道副院長
国立スポーツ科学センター 女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー

 

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