TOPへ
SSF SPORT ACADEMY2019 私のための私の体。-女性×スポーツ-

ブランディングから始めた大会運営。キラキラ女子集団RunGirlが教える成功の秘訣

ピープル 2019/12/22

全てはマラソン大会を開催したいとツイートしたことから始まった。

笹川スポーツ財団スポーツアカデミー 女性×スポーツの第2回セミナーが12月17日、表参道のお洒落なカフェMIZUcafeで開催された。

講師は一般社団法人ランガールの宇田川佳子氏(RunGirl代表/フリーランスPR&マネージメント)、影山桐子氏(RunGirl理事/Women’s Health編集長)、柴田玲氏(RunGirl理事/フリーアナウンサー)の3人。

 

女性にやさしいスポーツイベントとは?
「女子による、女子のためのラン祭り」実現の過程とブランディング&PRの秘密と題し、RunGirlのこれまでの活動を振り返った。

社会人になっても何らかの形でスポーツに関わっていたいというスポーツ女子は多い。

そんな女子たちに、自分たちの手で女性のためのランニング大会を立ち上げ、運営してきたRunGirlの活動を紹介する。

 

10年前、「マラソン大会を開催したい」とツイートしたのは影山さん。
職場の仲間と走り始めた頃、大会に出たくても大会が少なくて、なかなか出場できなかった。

「私もやりたい」影山さんのツイートに反応したのが、代表の宇田川さんだ。
知らない者同士の市民ランナーが、意気投合して女性のためのランニング大会の立ち上げを目指すことになった。

 

宇田川さんは、自分の周りのパワフルな女性ランナーに声をかけた。
この時2010年の2月。

15人の女性市民ランナーが有志で集まり、7か月後の9月には第1回目のRunGirl★Nightを開催したのである。

 

宇田川さんは美容系のPR、影山さんは編集者。

スポーツとは直接関係のない仕事をしていたこともあり、集まった立ち上げメンバーにスポーツ関係者はいなかったそうだ。

 

様々な職のプロが集まった。

メンバーの主な職業は、エディター、スタイリスト、ヘアメイク、デザイナー、フォトグラファー、モデル、アナウンサー、ランニングアドバイザーなど多岐にわたる。

マラソン大会の運営をするには、経験もノウハウもなければ資金もないメンバー達が、短期間で大会を開催し、毎年1000人以上の女性が参加する大会へと育てていったのだ。

 

自分にできることから始める。

PRのプロ宇田川さんは、最初の3か月間をブランディングとPRに費やした。

女性のためのランニングイベントとして、他のイベントとの差別化を図った。

 

当時のランニングイベントといえば、参加賞はTシャツが定番。

しかし、女性向けのものはなく、サイズは大きくオシャレとは程遠かった。

女性がもらって嬉しい参加賞、日焼けを気にしなくてよい夜の開催、大会が終わった後の余韻を共有できる空間作りなど、コンセプトが固まっていく。

影山さんのツイートから始まった活動は、その後の過程をリアルタイムでツイートすることで徐々に協力者が増え、企業からのアプローチも来るようになった。

影山さんは資金集めを担当。

しかし協賛企業を募るにも企画書など書いたこともなかったため、企業の方に企画書の書き方を教えてもらったり試行錯誤で始めたそうだ。

 

 

それぞれ自分の本業は別にある。

「やりたいことをやるだけ」だからRunGirlの活動はボランティアでやろうと決めた。

とはいえ、本業1割 RunGirl9割の状態で家族の理解を得るのも大変だったと振り返る。

5キロと10キロのランの後、ランニングウエアのファッションショーなど女性向けを意識したアフターパーティーも楽しめるランニング大会RunGirl★Nightを開催し、それは毎年演出を変えながら2018年まで継続した。

 

この間、もちろん失敗も何度か経験した。

女性の好みは多岐にわたるため、サービスの提供の難しさを痛感したという。

よかれと思って提供したサービスも、人気が高すぎると需要と供給のバランスが崩れてしまう。
結果、サービスを受けられなかった人たちからクレームとして返ってきてしまうのだ。

「女性が本当に好きなもの」を模索し、平等にできないものは避けることを学んだ。

当初は保育士を頼み託児所を設けたが、本気で楽しみたい時は、参加者は子供を預けてくることも判ったという。

女性であっても女性のことは判らないと苦笑い。

話を聞いていると、RunGirlの活動を通し、人としての幅が広がり成長していった様子が伝わってくる。

 

RunGirlメンバーもみな性格も違えば、得意な分野も異なる。

2010年の活動開始以来、メンバーそれぞれのライフスタイルにも当然ながら変化があり、宇田川さん自身も3回の出産を経験した。

毎年、面談を行い各自の状況に応じて役割分担を決めているそうだ。

みなボランティアだから不平も出ない。

 

 

RunGirlは各自がスキルを活かせる場所。

登壇した3人がキラキラしているのは、背景にたくさんの苦労があっても、自己実現できる場所を確立しているからだと感じた。

 

女性のためのランニング大会RunGirl★Nightは、昨年で一区切りとなった。

この10年で、女性のためのランイベントがあちこちで開催されるようになり、先駆者としての役目は終わったと判断したからだ。

2019年からは「Run&」を新しいテーマに据え、さらに進化を続けている。

Run&SAFETY
ランナーによる見守り活動で地域の安全に目を向ける活動

Run&CLEAN
走りながらゴミ拾いをして、街をきれいにする活動

関わりやすいスポーツを通した社会貢献活動の提案だ。

 

今回のスポーツアカデミーは、女性のキャリア形成のヒントが詰まったセミナーだった。

キラキラ女子の秘訣は、自分に限界を作らず、ライフスタイルの変化に応じて無理をせず、やりたいことをやることにあるようだ。

そして、あらためてSNSの持つ可能性と影響力について考えさせられた。
RunGirlのスタートは10年前のツイートがきっかけだ。

SNSも今では種類が増え、世代によって使い方が異なる時代になった。

どんな人に情報を届けたいかによって、使うSNSを変えながら、よりよい情報を発信し社会に貢献していきたい。

 

取材 Yuki Yanagi

 

RunGirlとは

「走る女性のパワーで毎日を豊かに」をキーワードに
様々なアイディアをかたちにしていく企画集団。
多岐にわたるメンバーの本業を活かし、
様々な企業・団体とのイベント企画やグッズ開発、
全国各地のランニング大会のプロデュースなどを手掛ける。
公式サイト https://rungirl.jp

 

0

RanRun Social

RanRunのソーシャルネットワークは、スポーツ女子インタビュー、大会取材やイベント風景、告知などの情報をリアルタイムでお届けします。