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女性アスリートの美しさを伝えたい!レスリング元日本代表 岡田友梨

「女性アスリートってホントはスタイルがよいのに、ゴツイところばかりが強調されてるでしょ」溢れる思いを語り出すと止まらない。ロールモデル第9回は、女性アスリートのためのファッションブランド「KINGLILY」を立ち上げたレスリング元日本代表の岡田友梨(旧姓 甲斐)さん。レスリングのこと、ファッションのことなど話を伺った。

 

レスリングとの出会い

小学校1年生から柔道を習い始め、中学1年で全国大会に出場。中学2年の時、1学年下にいた西田優香選手(https://ranrun.jp/people/nishida-yuuka)と出会った。周囲の期待がどんどん大きくなり3年生の頃にはそれが重くなった。柔道を辞め、地元滋賀県の高校に進学した。

 

ギャルをやった事がある岡田友梨さん

 

「私、1週間ギャルをやったんですよ!」突拍子もないことを言う。柔道をやっていた時期は、友達と遊んだことがなかった。そんな反動からか、丈の短いスカートを履き、髪を染め、友達とカラオケに興じた。しかし、1週間で飽きたという。競技では練習の積み重ねが結果として出るが、ギャル生活では何も残らない。つまらなかった。

 

体を動かしたいという思いで、高校のレスリング部に入部した。男子部員ばかりだったが、柔道で鍛えたフィジカルを活かし強くなっていった。レスリングを知ることが楽しかったという。

 

岡田友梨-01

 

レスリング部監督のススメで、愛知県の名門至学館大学(旧中京女子大学)レスリング部の合宿に参加した。後のロンドンオリンピック金メダリスト小原日登美選手(https://ranrun.jp/topics/topics-06)に出会った。

「この人に勝ちたい!」小原選手の圧倒的な強さに衝撃を受け、この大学でレスリングをしたいと思ったという。名門レスリング部には、吉田沙保里選手や伊調千春・馨姉妹など層々たる顔ぶれがおり、栄和人監督が指導していた。

 

意気揚々と大学に入学したものの、1年生の時は付属高校の学生にも勝てないほど弱く、無勝だったという。皮膚疾患に罹り練習もできなくなった。この間、ウエイトトレーニングだけは続けていた。病気が回復し、復帰するとパワーアップしていた。2年生で出場したクイーンズカップで優勝。病気を経験し、その間に自分が目指す道が本当に心からやりたいことなのかと何度も自問自答し、それでもやりたいという強い心を取り戻したことが強さへとつながったと振り返る。4年生の時には全日本選手権で2位になった。

 

レスリングクイーンズカップ

 

社会人アスリート

当時レスリングを続けたかったが、実績が足りず選手として受け入れてもらえる企業はなかったという。しかし、「お前は強くなる。見捨てないから一緒に頑張ろう」と言ってくれた監督の言葉が支えになった。アイシン・エイ・ダブリュ株式会社が地域貢献として地元の選手を採用することになり、23歳の時に1期生として入社。給料をもらってレスリングをする。企業への貢献は結果を出すことだ。食事に気を配るようになり、練習量も増え、責任感を持ってレスリングをするようになったという。

 

オリンピックへの出場はかなわなかったものの、世界選手権では銅メダルを獲得。この時、目標だった小原日登美さんがコーチとして傍にいた。「レスリングをやる意味を作ってくれた人」友梨さんにとって日登美先輩の存在は大きかった。

 

レスリングをやる意味

 

レスリングの魅力

「究極の格闘技」と友梨さんは表現する。「かけひき」の競技だという。強い人は計算をして試合の流れを組み立てる。フィジカルが重要だが、体は誰でも作ることができる。誰でも挑戦することができる競技でもある。その中で、「かけひき」の上手い人が勝つ。何が起こるかわからない、「集中力」を切らしたら負けだ。実力が拮抗した者同士の対戦になった時、最後に勝つのは「強い精神力」を持った方だという。

 

ファッションブランド『KINGLILY』設立

アスリートのためのファッションをやることは、大学生の時から考えていた。ロンドンオリンピック日本代表が決まる前の合宿で、ファッションを勉強したいと打ち明けた。日登美先輩のレスリングに対する想いの強さとそれまでの取り組み姿勢を見て、自分も先輩のように、自分にしかできないことに本気で人生を懸けて取り組み、それが結果として誰かに感動や勇気を与えられる生き方がしたい。そう強く感じての決断だったそうだ。

 

誰にも言わずに専門学校に願書を出し、東京での住まいを決めてからのカミングアウトだった。親への報告はその後だったそうだ。「事前に言えば反対される」次のステップに向け、環境を整えていった。2011年の夏、甲斐友梨さん27歳の時だった。

 

岡田友梨-02

 

デザインの専門学校に入学し、「女性アスリートの体形にあったデザイン画」を描いた。アスリートの平均的な体形を数値化し、デザインに起こした。27歳の自分に「ファッションの基礎」から学び、遠回りする時間は無かったと振り返る。

 

夫のサポート、親の援助、多くの人たちの協力を得て、2016年4月『KINGLILY』はオープンした。「女性アスリートのための服」友梨さんの信念を理解し、協力してくれるパタンナーや縫製工場の人たちが製作に関わっている。

 

『KINGLILY』の社会貢献

女性アスリート達にKINGLILYのブランドが伝わり始めた。試着会を行うと、翌日には注文が入っている。友梨さんのデザインは、アスリートの悩み解決にうまくはまった。

 

「女性アスリートは心が美しい」スポーツを通した人材育成は大切だ。しかし、筋肉ムキムキのイメージだけでは、子供が憧れる女性像にはならない。競技の時は強くてカッコよく、私服の時はスタイルがよくてオシャレな女性像を見せる。その「強く、美しく」を兼ね揃える選手に憧れて、子供達が自発的に目指すようになれば、世の中のスポーツ人口は増え、健康な人も増え、女子アスリートの価値が上がると信じている。それが、KINGLILYの社会貢献だ。

 

縫製工場は、高齢化による後継者不足の問題を抱えている。アスリートが着る服を作るというモチベーションを掲げることで、若い人たちに興味を持ってもらえれば、雇用の問題解決につながるかもしれない。
今後、アスリートのセカンドキャリアをサポートするためにも、絶対成功させると意気込みを語る。

 

岡田友梨-03

 

スポーツ女子へのメッセージ

友梨さんは、監督に言われた3つのことを今でも徹底している。それを学生へのメッセージとして伝えたいそうだ。

 

  • 10分前行動 集合時間の10分前には集合する
  • お礼は2回言え その時に「ありがとう」帰ってから「あの時はありがとう」
  • 忍耐 うまくいくこともあれば、うまくいかないこともある。うまくいかなかった原因を考え、克服することが大切だ

 

これらを実行することで、「この子は違うな」と思ってもらえます!

 

モチベーションを上げる曲

友梨さんのソウルソング BES / 絶対 、 lecca / My measure

 

KINGLILY 試着会レポートはこちら(https://ranrun.jp/puchikomi/puchikomi-160610

 

プロフィール

岡田 友梨(おかだ ゆり・旧姓 甲斐)
1984年5月8日生 滋賀県出身
至学館大学卒 エイシン・アイ・ダブリュ株式会社所属
2011年引退後、パンタンデザイン研究所入学
2016年 『KINGLILY』設立

 

主な戦績

全日本学生選手権 優勝
ジャパンクイーンズカップ 優勝
全日本社会人選手権 優勝
天皇杯 優勝
オーストリアオープン 優勝
ヤギリン国際大会 優勝
世界選手権大会 3位
オリンピック1次予選国内大会 3位

 

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