先輩が一緒に授業を組んでくれる授業説明会 大阪市立大学漕艇部④

大阪市立大額漕艇部(以下ボート部)の皆さんのインタビューで何度も耳にする「授業説明会」とは、どうやら新勧イベントのひとつらしい。
入学したばかりの1年生にとって、授業の登録は結構ハードルが高い。
ボート部では、先輩が授業の取り方を丁寧に教えながら,授業を一緒に組んでくれるのだ。
梶尾優月さん(かじお・ゆづき 文学部4回生)は、授業説明会に参加し初めてボート部のことを知った。
優しい先輩が多いという印象を持ち、気が付けばボート部の新歓に多く参加するようになっていたそうだ。
試乗会に参加し艇に乗せてもらうと、「ボートってすごい。速い。楽しい。もっとやってみたい!」という思いが強くなった。
優しくて熱い部員が多く、いい環境で自分自身も成長できそうと感じ、漕手としてやってみようと入部を決めたという。
勝った時の快感
ボートは、2000mを誰が一番速くゴールできるかを競うスポーツ。
2000mずっと動き続けているので、かなりの筋力、体力が必要になる。
漕ぎ終わった時は本当にヘトヘトになっている。
簡単に言ってしまえばしんどいスポーツなのだが、なぜかボート部は途中で辞める人は少ない。
梶尾さんは、「勝った時の快感が忘れられないから」とその理由を挙げる。
練習では、クルーでいろいろな課題があり、乗り越えなければならないことも多い。
その積み重ねによってみんなが一つになり、試合で誰よりも速くゴールできた時、何物にも変えられない喜びがある。
その快感こそがボートの魅力だと梶尾さんは言う。
漕手の経験で学んだこと
漕手として活動し4回生になった梶尾さんは、どんなことがあっても自分ができる最大限のことをしようとポジティブに考えられるようになったと振り返る。
秋の試合で惨敗したことをきっかけに、ひたすら練習に打ち込んだ一回生。
春夏秋に多くの試合で結果が出るようになり、努力は成果に現れることを実感した二回生。
春前に怪我をして試合シーズンを逃し、リハビリをひたすら行った三回生。
梶尾さんは、いろいろな時期を経験してきた。
これらの経験から、「自分ができる最大限をすることがいかに大切か」を学んたという。
上手くいっている時もそうでない時も、全力でやることがどんな結果であれ、自分の納得感に繋がる。
ボート部に入る前は、辛いことがあれば逃げてしまいそうになっていたが、ボート部で「どんな時も最大限頑張る」ことの重要性を知り、実際にできるようになった
そんな梶尾さんにとってのボート部の魅力は、部員が多く色々な人と出会えることだ。
一人一人個性がありみな性格も考え方も違うので、いろいろな考え方を知ることができる。
その分、毎日が面白く、自分自身の成長にも繋がってくると話す。
また、一人一人違っても、「勝つために頑張っている」ことは、部員みんなに共通している。
選手、マネージャーと立場は違っても「日本一になる」という思いをもって全員がそれぞれ頑張っていて、結束力があるところも、このボート部の魅力だと教えてくれた。
安全チーフでスキルアップ
梶尾さんは二回生の時に、安全チーフという部内における安全の責任者を担当した。
事故を減らし、部員が安全に練習できるようにする役割だ。
ボートは水上で行い、かつ後ろ向きに進むため、事故が起きてしまうこともある。
「事故を減らす」という目標に向け、具体的な対策を生み出してきた。
その経験から、試行錯誤する力が身についたと話す。
現在、梶尾さんは主に女子選手のサポートを行っている。
今まで選手が積み重ねてきた練習、思いを試合で120%発揮できるように陰から支えていきたいと話す。
梶尾さんからPRコメント
大阪市立大学ボート部の一番の魅力はやっぱり「結束力」だと思います。
選手、マネージャー問わず、全員が勝つためにそれぞれの役割を果たしている。
目指していることが同じなので、みんな仲良しです。
オフの日も基本的に部員と遊ぶことが多いです。
それだけお互いのことを信頼できる関係ができて、だからこそ結束していくんだと思っています。
他大学と比較すると、戦績も組織自体もまだまだ伸びしろしかない部だと思うし、これからもっともっと強くなれると感じています。
つづく