誰よりも日本一に貪欲な4年生の姿を後輩に示したい 一橋大学端艇部④

「素人から日本一」を目標に掲げる一橋ボート部は100人を超える学生組織である。同じ目標に向けてチームをまとめる主将の黒川尚暉さん(商学部経営学科4年)に、ボートの魅力、部の魅力、自身が成長したことなど話を聞いた。
何かに挑戦する学生生活の選択
高校時代サッカー部に所属していた黒川さんは、部活と受験勉強の両立に挑戦し充実した日々を過ごした経験から、大学でも何かに挑戦できる選択をしようと考えていた。
留学や資格取得の勉強なども挑戦にはなるが、ボート部が目標として掲げる「素人から日本一」は、黒川さんにとって最も難易度の高い挑戦になる。
他の選択肢は社会人になってからでも可能だが、「ボートを漕げるのは大学生の今しかない!」と思った。
一橋大の体育会にはボート部以外にも日本一を目標に掲げる団体はあるだろう。
しかし新歓で出会ったボート部の先輩たちの熱量や実績から伺える本気度に、黒川さんは気づいたら入部宣言していたと振り返る。
ボートの魅力は「浮遊感」と「以心伝心感」
「水上に浮遊するあの感覚がたまりません」
黒川さんが挙げるボートの魅力は2つ。
ひとつ目はその浮遊感だ。
体の横幅程度しかない細さのボートの上で、バランスを取りながらボートの進行を妨げないような技術を身につけるのはかなりの苦労があるそうだが、それを再現できた時の水上を滑るような感覚は、本当に気持ちの良いものだそうだ。
もうひとつは、クルーボート(複数人乗りのボート)での、選手の動きが一糸乱れずにボートを高いスピードで動かし続けられている時の、以心伝心感だ。
この以心伝心感は、日常生活ではまず味わえないだろうと言い、「本当の意味で心が通う瞬間」だと話した。
ボートを通し磨かれる人間力
ボートを通して自身が成長したことを尋ねると、黒川さんは3点を挙げた。
試行錯誤する習慣がついた。
ボートはタイムスポーツなので、自分の成長を客観的な数字で評価することができる。
順調な時もあればスランプに陥ることもあるが、その過程で自分の課題を分析し、実行して成果に結びつくよう努力する、そのサイクルを繰り返す習慣が身についた。
自分だけでなく、人のことを考えられるようになった。
クルーボートは、1人だけ抜きん出てパワーがあったり、技術があったりしても、最高スピードは出ない。
クルーが互いに互いを鼓舞しながら、協力して課題をクリアしていく必要がある。
時には衝突してしまうこともあるが、それは皆が本気であるからこそであり、それを通じて成長できたという実感がある。
言語化能力がついた。
ボートは感覚が非常に大切なスポーツで、自分の感覚を的確な言葉で表現することで、クルーとのすり合わせが可能になり上達していく。
入学時に比べ、圧倒的に語彙は増え、正しい日本語が話せるようになった。
一橋ボート部の魅力は、「目標への本気度」と「家族のような仲間」
「素人から日本一」という目標を本気で目指している一橋ボート部。
現に男子部では、経験者は各代に1人いるかいないかだが、目標とする9人乗りの種目ではここ10年で3度の全日本大学選手権準優勝、2人乗りの種目ではここ5年で3度優勝の実績がある。
大学から始めても全国の舞台で結果を残せる、そんな団体なのだ。
その目標に共感した選手・マネージャー合わせて4学年合計100人を超える仲間が、寮生活をしながら日々切磋琢磨している。
皆心の中では熱いものを持ちながら、ともに生活する中で家族のような親密な関係性となり、生涯にわたって付き合える、そんな仲間と出会える団体でもある。
主将としての成長と選手としての目標
主将を務める黒川さんだが、人によって考え方や価値観が異なる中で、いかにチームをまとめ日本一というひとつの方向に進んでいくのか、日々難しさを感じていると話す。
しかしその中でも、部を俯瞰的に捉える力や利害調整力、人を巻き込む力は多少なりともついたのではないかと感じている。
今シーズンが終了するまでに、たくさんのことを吸収し、自分の人生から見ても有意義な時間にしたいと話す。
個人として今年の目標は、男子部が掲げる全日本大学選手権M8+優勝にクルーを引っ張る存在として貢献することだ。
黒川さんは昨年、一昨年もM8+の一員として戦ってきた。
集大成となる今年は、誰よりも日本一に貪欲な4年生の姿を後輩に示し続け、結果を出したいと意気込む。
黒川さんからのPRコメント
以下に挙げる項目に該当する新入生は、ぜひボート部に入ってください!大歓迎です!
・高い目標に挑戦したい人
・何か一つのことを極めることに熱中したい人
・今の自分を変えたい人
・勉強以外の強みが欲しい人
・スポーツ未経験だけど、スポーツやってみたい人
・大学生活に軸が欲しい人
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