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柔道は強い人だけが残っていく世界

ピープル 2016/03/18

「柔道を通して、人との関わり方を学んだ」そう語るのは筑波大学柔道部女子主将の藤原恵美さん(3年)。筑波大学柔道部52人、そのうち女子は14人。「自分にしかできないことを経験しています」と語るのは、柔道部全体の主務として裏方を仕切る宮坂千優さん(2年)だ。11月から代替わりして約3カ月、それぞれの役割について話を聞いた。

 

 

主将の役割
「うちは基本、自由なんで」と何度も口にする藤原さん。個人競技ということもあり、練習以外のトレーニングなどは個人任せになっている。逆を言えば、自分で高い意識を持ってトレーニングに臨むことを要求されているともいえる。

 

主将の役割はみんなをまとめる仕事という藤原さんだが、自由な中でまとめるのは大変だと苦笑する。「ひとりひとりに声掛けをするようにしています」と言い、自分が先頭に立って動くことで、全体に示しがつくよう心掛けているそうだ。

 

主将になって、団体戦で勝ちたいという想いが強くなったという。宮坂さんに藤原さんはどんな主将かと尋ねると「みんなを引っ張っていく主将」と答えが返ってきた。

 

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左から 藤原主将、宮坂主務

 

 

主務の役割
女子で初めて主務の役目を担っているという宮坂さん。推薦ではなく一般入試で入った男子部員が主務を務めるのが代々の習わしだが、今期は該当する男子部員がおらず、監督から宮坂さんが指名されたのだという。行事の仕切りや登録管理など事務的な裏方が主な仕事になる。普通なら、1年生の時から主務候補として仕事を覚えるそうだが、宮坂さんは突然の指名だったため、わからないことだらけのスタートだった。

 

自分の練習の他に、部の雑務をこなさなければならない宮坂さんは、「仕事がわからないので、自分から聞いて動かないといけなくて大変です」と言いつつも、自分にしか経験できないことをやらせてもらっているとポジティブに捉えている。

 

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練習風景

 

 

柔道の魅力
藤原さんは、父が柔道家だったこともあり、6歳から柔道を始めた。「自分の目標を立て、それを達成する」柔道の魅力をそう表現する。即ち、大会に出場し、優勝することで達成感を得ることを意味する。
ジュニアの日本代表強化選手である藤原さんは、これまで数多くの海外での試合経験を持つ。78キロ超級の藤原さんだが、「外国人選手はみな体がデカイ!」と笑顔で語る。日本の他大学の選手について尋ねると、「他大学はきまりごとが多い」と筑波大学生ならではのコメントが返ってきた。
藤原さんの得意技は「払い腰」と「一本背負い」

 

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払い腰

 

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一本背負い

 

柔道を始めたのは中学に入ってからという宮坂さん。それまではサッカーをやっていたのだそうだ。中学1年の時に、柔道部の監督に誘われて入部したという。チーム競技から個人競技に転向した宮坂さんに、その違いを尋ねると「柔道は個人競技なので、最後は一人で戦わなければならない。自分の軸がしっかりしている人が強いと思います」と言い、強い人だけが残っていく世界だと語った。

 

柔道の見所を尋ねると、きれいに投げるようになるまでの努力や過程があるので「勝敗に関わらず、技を見てほしい」と答えてくれた。得意技は「背負い投げ」

 

 

辛かったこと
中高一貫校で柔道を磨いた藤原さんだが、高校生になった時に中学とはレベルが違い過ぎて全く勝てなくなってしまった時期がある。体力面、精神面を見直し、「何のために柔道をやっているのか」を考え、勝つための模索をしたそうだ。

 

宮坂さんは、ケガをした時に柔道ができないことが辛くて、辞めたくなったことがあったという。

 

 

ライフスタイル
2人とも一人暮らしのため、自炊をしている。
重量級の藤原さんは、食事制限を気にすることはないが、ついつい量を作り過ぎてしまうのだとか。料理が得意で、高校時代は後輩たちのお弁当を作っていたため、1人分の量がわからないと大笑いする。
体重制限のある宮坂さんは、試合の1か月前から食生活を意識し、魚を買うようにするなど工夫しているそうだ。
日曜日は体を休める日として部活は休みなので、温泉に行ったり、マッサージを受けたりして過ごす。藤原さんは、赤坂やお台場など都内にも遊びに行くそうだ。

 

 

今後の目標
藤原さんの今年の目標は、個人戦の優勝はもちろんだが、団体戦で優勝したいと主将としての目標を掲げる。卒業後の進路は実業団に所属し、柔道を続けたいと語った。
宮坂さんの今年の目標は、主務として仕事をきちんとできるようにすること。そのためには一人で抱え込まず、みんなと協力してやるようにする。個人の目標としては、全国大会出場を掲げる。主務ではあるが、その前に、自分は競技をするために筑波大学に来ているので、結果を出したいと語る。将来は、社会勉強を積んでから、いずれ教師になりたいそうだ。海外で柔道に関わりたいという夢がある。

 

筑波大学には国内外から柔道の練習に多くの柔道家が訪れる。恵まれた環境で、自分の技を磨くことができる。

 

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モチベーションを上げる曲
藤原さんは、ケツメイシの「上がる」を挙げた。
宮坂さんは、ケガをした時は星野源をよく聴いていたそうだが、気分を上げる時はディズニーソングを聴くそうだ。

 

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