親への感謝 家族が愛おしくなる映画「ゆらり」

家族の形も多様化した現代。でも、親が子を想う愛情は今も昔も変わらない。
しかし、子供が親の愛に気づくのは、自分がうんと大人になってからだったりする。
「伝えられなかった想い」を抱える人々が、家族の絆を取り戻す姿を3組の親子を中心に描いたヒューマン・ファンタジー映画『ゆらり』が11月4日、公開になる。
現在・未来・過去というストーリー展開による3代に渡る「母と子」の物語でもあり、多くの女子に観ていただきたい作品だ。
ぜひ、タオルハンカチを用意して劇場に足を運んで欲しい。
ストーリー
―現在―
31歳の泉凜香(岡野真也)は、夫・孝介(山中崇)と娘・ゆかり(筧礼)の3人暮らし。石川県にある民宿「赤木箱」を切盛りする女主人だ。
接客中でもなにかと甘えてくるゆかり(筧礼)をついつい突き放してしまう。
ショックを受けたゆかりは、母の気持ちを試そうと、孝介に「自分を誘拐して欲しい」と頼み込み、狂言誘拐を企てる。
そんな時、中年の男・高山(戸次重幸)と職場の後輩・保科(遠藤久美子)が宿泊客として訪れる。
高山には、かつて家族を捨てた過去があった。
「赤木箱」でアルバイトとして働く瞳(萩原みのり)が、自分の娘ではないかと確かめに来たのだった。
2組の親子が重なって・・・
―未来―
大人になった凜香の娘・木下ゆかり(内山理名)は、夫(平山浩行)と一人息子の青空(高橋幸聖)と暮らしていたが、離婚を機にシングルマザーとして新生活をスタートする。
ゆかりは神様から手紙が届くポストを青空にプレゼントした。
その日から、ポストに投函された青空の手紙に返事を書くのがゆかりの日課になる。
しかし、体調を崩したゆかりは入院することになり、別れた夫に青空を預けることになる。
ポストに手紙を投函しても、神様から返事が来ないと訴える青空に、
どうすることもできないゆかり。
しかし、不思議なことが起きる。
神様からの返事を持った青空がやって来た。
―過去―
女優になる夢を諦め東京から実家の民宿「赤木箱」に戻って来た23歳の凜香は、ことあるごとに母・美和(鶴田真由)にイライラをぶつけてしまう。
父・幸雄(渡辺いっけい)は凜香をなだめようとするが、なかなかイライラは収まらない。
そんな時、凜香は自宅のリビングで不思議なリモコンを発見する。
少しだけ時間を巻き戻すことができるリモコンだった。
木下ゆかりを演じた内山理名さんにインタビューさせていただいた。
(インタビュー記事はこちら)
ゆかりは、3代に渡る「母と娘」の物語のキーパーソンだ。
「カレーライス」をキーワードに作品を観ていただくとより深みを増す。
「あの時、ああしておけばよかった」そんな経験をする前に、感謝の気持ちを伝えたい。
母に会いたくなる作品だ。
映画『ゆらり』
出演:岡野真也、内山理名
戸次重幸、萩原みのり、山中崇、遠藤久美子
平山浩行、渡辺いっけい
鶴田真由
監督:横尾初喜
原作/脚本:西条みつとし(TAIYO MAGIC FILM)
11月4日(土)〜池袋シネマ・ロサにて公開ほか全国順次
©2017映画「ゆらり」製作委員会