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【RanRun「働く」を考える】アクトインディ株式会社1

アクトインディ 下元敬道氏① 自分で考え実行することが大事 

キャリアアップ 2018/09/21

日本の少子高齢化という課題に向き合い、情報サービス事業を展開するアクトインディ株式会社(東京都品川区)。2008年にスタートした子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』は、年間利用者数5600万人という人気を誇っています。代表取締役社長の下元敬道氏、総務の村下優美氏、事業推進マネージャーの鎮目美代子氏に、RanRunの学生スタッフがインタビューさせていただきました。

学生時代から起業することを考えていたという下元氏に、学生時代のことをお聞きしました。

 

学生のメリットを活かして色々なことにチャレンジした学生時代

「真面目じゃない学生でした(笑)」
プロ野球選手を目指して野球に打ち込んだ学生時代を過ごし、大学でも野球部に入部し入学前から入寮して練習していた下元氏。
ところが、入学式に参加しただけで履修届を出さないまま生活していて、5月の連休明けに大学から実家に通知が届いたそうだ。
文武両道のもと野球をやらせてもらう約束をしていたため、父親が激怒。
結局、半年で野球をやめることになってしまった。

もともとプロ野球選手になれなかったら経営者になろうと思っていたため、大学では経営学部に入学。
野球を辞めてできた時間は、図書館に行って経営者の本やビジネス書など本を読むことに使った。
「本はいいですね。読むことで他の人が経験したことを疑似体験できます」

必修の授業以外は図書館や空き教室に友達と集まり、新聞の経済面を開いては減益になっている企業の来期の戦略を自分達で考えてみる「小さな総研(総合研究所の略)」と呼ぶ遊びをしていた。

インプットばかりではなく、友達とビリヤード場の経営に関わらせてもらう機会を得て、儲かる仕組みを考え、お酒を安く仕入れるところを探し、ビリヤードを習いたい人のために練習の時間を設け、リピーターを増やすためにポイントカードを作るなど、実践的なことにも取り組んでいたという。

「株ください!って株を買いにも行きました(笑)」
自分で会社を作りたいと思い調べているうちに、株がどのようなものか知らないと株式会社が作れないと証券会社に直行した。

「学生時代は時間があってもお金がないですが、学生が何かやろうとすると大人が応援してくれたりします」
学生は責任がないから物事を簡単に始めることも、簡単に止めることもできる。

「学生時代にいろんな体験や経験をしたことが一番の財産ですね」と言う下元氏は、「学校側からみたら不真面な学生かもしれませんが、自分で考えて実行することが大事だと思っていました」と、学生時代を振り返った。

 

内定者から「入社までにどんなことをしたらいいですか?」という質問をよくされるそうで、「(会社に)入ったら嫌でも仕事するのだから、学生の時にしかできないこと、色々な体験をしてから入社してください」と答えている。

色々な経験をすることで、世の中が色々なもののおかげで成り立っていることが見えたりするので、「普段、自分が進んでやらないようなことにトライしてみるのもいいと思います」とコメントした。

 

―内定者の話が出ましたが、これから就活する学生に向けてアドバイスを

「面接などのやり取りで圧倒的に不利なのは学生です」
学生は社会のことをほぼ知らないため、会社側は自社のことを何とでも言えるし何とでも見せることができる。
そのため、学生から見て本当にいい会社なのか区別がつきにくいと説明する。

下元氏は自社の実態を正直に学生さんに伝え、「自分たちが見て本当に納得のいく会社に行った方がいいよ」と伝える。

自分の主義・主張や価値観が合うかどうかは、その会社に入ってみないとわからない。
就活ではそれを見抜こうとして最大限頑張るべきで、「自分の判断で(先輩や親が言ったからとかではなく)自分が決めるということが大事です」とアドバイスする。

仕事は楽しいこともあるし、辛いこともある。
自分の人生で仕事をしている時間が一番長いのだから、「自分の生き様として合格する職場かどうかを上から目線で選んでいいと思います」。

下元氏個人としては、「インターンだと思って最初の会社に入ればいいと思っています」と言い、働いてみてどうしても相容れないところがあると感じたら転職すればいいと話す。

しかし、その会社のサービスがすごくいいと感じ、それを担える人間になりたいと思っているのに、自分のスキルがなくて努力をしなければならないという壁にぶつかった時に、逃げるような転職をするのはよくないと諭す。

仮に転職するにしても、採用する側にメリットがなければ採ってもらうことはできない。
入った会社なり出会ったできごとの中で自分を磨き、実力を養っておくことが大事だと話す。
「社会をちゃんと知るという意味でインターンをすると思って会社を選び、入った所で先ずは一生懸命やってみるのがいいのではないでしょうか」

下元氏自身、商社に就職し一生懸命やっていたが、社長や会社全体の考えていることが性に合わず9カ月で辞めた経験がある。
その後、社長と社員一人の会社に転職をし、一生懸命仕事をしながら少しずつ力を付けて独立起業までこぎつけた。
最初の会社に入ったことに全く後悔はないし、「むしろいい経験だった」と話す。

人から言われると人のせいになってしまうので、自分の意思で決めてその会社に入る。
「入ってから色々なことはあるでしょうが、それをどうプラスに活かすかを考えて進んでいけばいいと思います」。

 

 

学生時代のパワフルさに圧倒されました。
私たちも限りある学生生活でどんどんチャレンジしていきたいと思います。
また、「インターンの気持ちで会社に入ってみるといい」という言葉は、就活や仕事の選び方のよいアドバイスになりました。

 

後半は、経営者としての意識やリーダーシップ、企業の魅力、学生へのメッセージをお伺いしました。

後半へ

 

東京女子大学3年 原慧理加

 

<下元敬道氏プロフィール>

下元 敬道(しももと たかみち)41歳
1976年12月、高知県生まれ。
青山学院大学経営学部卒業。
商社、ネット広告企業を経て2003年に26歳で独立し、アクトインディ株式会社を設立。 独立の思いは「ネットを使って世の中に価値を発信し、課題解決をしたい」。
当時、情報不足が問題となっていた葬儀業界の課題を解決したいと考え、ネットを活用して優良な葬儀社を紹介するサービスを日本に定着させた。
この事業を経験して「情報の活性化が、業界と利用者双方から喜ばれる」ことを確信。その思いを持って子育て層・子ども向けサービスに着手し、2008年に「子どもとお出かけ情報サイト『いこーよ』」をスタート。
現在、「いこーよ」は子育て層の8割が利用するサービスに成長している。

 

アクトインディ株式会社 概要

 

 

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