TOPへ
RanRun就活応援講座(直前編)女性のキャリア形成とリーダーシップ

アイセイ薬局松井幸恵氏「思考を繰り返して成長してください」

キャリアアップ 2018/03/22

自分の失敗を後進達に伝えることも大事な役目。自らの苦い経験から学んだことを伝えることが、企業のリスク管理になり、人を育てることになっている。大きな学びのある講座を聴講しました。

こんにちは。学生スタッフの峯尾です。
「WebマガジンRanRunスポーツ女子就活応援講座(直前編)」(2018年2月27日・東京都北区)にて、株式会社アイセイ薬局 人材本部 薬事・研修部部長松井幸恵氏に「女性のキャリア形成とリーダーシップ」というテーマでご講演いただきました。

 

アイセイ薬局は、調剤薬局、介護福祉、ドクターの開業支援、障害者自立支援等様々な事業を行っている企業です。
「国民の皆さんが、患者さんが、利用者さんが、最期まで幸せな状態でいて欲しい」という願いを持った色々な職種のスタッフが集まって仕事をされています。

 

松井氏は大学卒業後、薬剤師として病院勤務を経験、その後アイセイ薬局に入社し、店舗での調剤業務に携わります。店長経験を経て本社勤務となり、現在は社内で勤務する薬剤師の人材育成・教育研修を統括されているキャリアウーマンです。

3人のお子さんの子育てと仕事を両立してこられた松井氏は、働かなかった期間は約1年。ずっとお仕事をされてきたそうです。

 

「“師”と名前の付く仕事は“先生”と呼ばれます。そう呼ばれて鼻が高くなっていた時期がありました」と松井氏は切り出します。

仕事に向き合う姿勢を見直すきっかけになったというできごとをストレートに話し始めました。

それまで、「薬剤師は医師の指示通りに調剤するのが仕事」そう思っていたという松井氏。
そんな姿勢に対し、上司から「薬剤師、辞めなさい」厳しい言葉が向けられたそうです。

松井氏は「自分はなんのために薬剤師になったのだろう」と原点に立ち返り、自分が仕事をするうえで「命に対する責任感が欠如していた」ことに気づいたと言います。

「10年経って気づいたんです。遅すぎます」
噛みしめるように、松井氏は話します。会場内が静まり返りました。

「大事なのはこれから自分に何ができるか」
松井氏は前向きに考え、そして「この経験を後輩たちへ伝えなければ」と思ったそうです。

医療従事者として人の命を預かる仕事をしているというプライドを持った薬剤師の育成が今の松井氏の仕事なのだと感じました。

 

松井氏は、京セラの会長である稲盛和夫さんの著書に触れ、「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という言葉があるように、どんなに熱意や能力(スキル)があったとしても、考え方が間違っていては成功にはつながらないとお話しされました。

アイセイ薬局の代表取締役社長 藤井江美氏も最前線でご活躍されている女性です。
松井氏が講演のなかで、藤井氏についてご紹介くださいました。

藤井氏は前社長から「これからのアイセイ薬局の運営は君に任せる」と言われ社長に就任されるまでの間、薬剤師として入社後、店舗勤務、店長やマネージャー職とキャリアを重ねていきます。
その間、結婚そして出産も経験されています。

初めはキャリアアップを目指すタイプではなかったそうですが、人事部や研修部、内務監査部など会社全体を見るポジションへとステップアップするなかで、責任の大きさを感じながら、その中に仕事の楽しさを見出していったといいます。

藤井氏は、次第に「この姿を後進に見せていかなくては」という意識に変わり、「この姿を人に見せて、人からこうなりたいと思われなければいけないという責任」を感じるようになったそうです。

社長職をやるなかで、店長やマネージャー職の下積み時代の経験が活きているようだと松井氏は紹介されていました。

 

松井氏から、学生に向け3つのメッセージをいただきました。

1つめは「準備力が必要」ということ。
この準備力とは毎日の仕事や日々の努力など、小さなことの積み重ねを指します。

2つめは「その考え方正しい?」と自分自身に問い続けること。
松井氏が失敗体験から考え方を変える必要に気付いたように、時には自分自身を振り返ることも大切なことです。

3つめは「表で輝くか、裏で支えて輝くのか、自分自身はどっちなのか
この点についてもよく考えること。総合職なのか一般職なのかなど、仕事の仕方についても考えることが必要です。

ぜひ、思考を繰り返して成長してください」松井氏はそう締めくくりました。

 

どんなに華々しく活躍されている方にも失敗経験はあり、その度に自分を見直し、成長に繋げていることを知りました。
まだ私自身には、日々の積み重ねも失敗も足りません。
就職活動真っただ中ですが、小さな積み重ねを大切に、一日一日を確実に成長に繋げていきたいと思います。

 

昭和女子大学 峯尾陽香

 

RanRun Social

RanRunのソーシャルネットワークは、スポーツ女子インタビュー、大会取材やイベント風景、告知などの情報をリアルタイムでお届けします。