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医療系学生の学びと交流を深める夏の祭典 MFF 「SUMMER FES2018」②

医学生でなくても発見の連続

キャリアアップ 2018/09/26

医療系学生団体MFF(Medical Future Fes)が主催する医療系学生だけでなく、医療に関心のあるすべての人に開かれたイベント「SUMMER FES2018」が8月18・19日、日本医師会館(東京都文京区)で開催。2日目の午後は、講師を招いての講演会が行われた。医療者の仕事への向き合い方を聴けた講演だったように思う。バリバリ文系学生がレポートする。

 

講演を聴き視野を広げる
午後はゲストを講師に招いての4講演が開催された。
会場を2つに仕切り2講演が同時開催だったため、どっちに行こうかギリギリまで迷っている参加者の姿も見られた。

医療を食から支える(株式会社クリニコ)

森永乳業グループの病態栄養部門を担う株式会社クリニコによる最新の医療・介護食についての講演が行われた。経腸栄養(腸を経由して栄養を摂ること)に関する知識、経腸栄養剤の栄養成分や特徴をみて、患者に適したものを処方することの大切さを学んだ。

実際に商品を試食し、高齢者や嚥下障害(食べ物や飲み物をうまく飲み込むことが困難)のある人を手助けする食づくりを体験。
お茶にとろみをつけることで飲み込みやすくなり、味も変わらないので美味しく食べることができる。
また口に入れると溶ける栄養補助食品は、簡単にエネルギーを補給することができる。
商品に色を付けるのは、味のイメージがしやすくなり食欲を刺激する効果があるからだ。

「最期の一口まで美味しいを届ける」ことを大切にする企業の想いを知った。

 

「医療×CG~人体のビジュアライザー~」(瀬尾拡史先生)

医療CGプロデューサー・医師・株式会社サイアメント代表取締役の瀬尾拡史先生が、人体をCGで再現することについて講演。
CTを見るだけでは、臓器の内側や裏側がどうなっているのかわかりにくい。
患者も自分の病気がどのような状態なのか、医師の説明だけでは理解できないこともある。
そのような問題を解決するためにCGを使った技術に取り組んでいる。

医療機器は高額なうえ、医師になると技術を磨く機会も限られてしまう。
しかし、患者の臓器を可視化するためのデータがあり、3DCGにすることでノートパソコンのような身近な端末を用いてシミュレーションをすることができるようになる。
瀬尾先生がタブレットを使って具体例を見せてくれた。

 

首都直下型地震が起きたら(MFF&関東DMAS)

近いうちに首都直下型地震が起きると専門家達が予測するなかで、実際に起きた時、医療者としてどう動けばよいのか、MFFと日本災害医学会関東支部(DMAS)がコラボして、災害医療についてのワークショップを開催した。

大災害が発生した時、医療者として現地入りして先ず行うべきことはなにか。
救護所の開設と運営を行うよう調整されたら、救護所のレイアウトと人員をどう配置するかグループごとに話し合い、発表する。
医療者として何を優先して考えるべきなのか、先ず自分の安全を確保することの大切さを発表するグループもあり、お互いが高め合う場になった。

DMASは、トリアージについて災害医療の考え方を共有する。
トリアージとは、限られた人的・物的資源の状況下で、最大多数の傷病者に最善の医療を施すため、傷病者の緊急度・重症度により振り分けること。

人気ドラマ『コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命』のシーンを例にとり、誰を最優先に搬送すればよいかについて話し合う。
緊急時のため、一人当たりにかける時間は30秒。知識と判断力が要求される。

 

新しいくすりのために医師が企業で働くということ(バイエル薬品株式会社 篠田現医師)

医療技術の進歩の中には、創薬・新薬の開発が占める割合も大きい。
どのようにして新薬が開発され、実際に患者に処方されるようになるのか。
さらに医療現場での使用経験を基に、さらに薬を改良していく「育薬」という考え方。
そこに関わる医師の役割、仕事内容などを小児科医からアメリカで研究員となり、現在製薬企業で働く医師の篠田先生が講演。
日本ではまだまだ少ない製薬企業医師の役割と求められる資質について話した。
篠田先生は計画的偶発性理論の解説を通し、就業・就活への向き合い方についても触れ、自身も小児科医時代に企業で製薬に関わることなど想像もしていなかったと話した。

 

「MFFを通じて成長できたことを嬉しく思います」
閉会式で挨拶に立ったMFF代表の武藤康輔さん(防衛医科大学校4年)は、活動への満足感を伝えた。

このフェスで引退となることもあり、スタッフや関係者への謝辞を述べる表情には感慨深いものがあるようだった。

バトンを引き継ぐ次期代表の若林雛子さん(昭和大学3年)は、「今年はやりたい企画ができて感無量です。初日の打ち上げで、やりたいことが5つ以上も出ました。来年も楽しみにしていてください!」と意気込んだ。

最終日までに準備や運営を引っ張ってきた幹部5人に花束と色紙の贈呈があり、Summer Fesは温かい拍手で幕を閉じた。

来場者は、「今回初めて参加しましたが、もっと早くMFFの存在を知りたかったです」「講演で物事をすべて鵜呑みにせず疑ってかかることが大事だと聞いて、ハッとしました。来てよかったです」などのコメントを寄せた。

医学知識がほとんどない自分が話についていけるのか不安でいっぱいだったが、「学生に限らずいろんな人が知って損はないのでは?」という発見の連続で、貴重な経験ができた達成感と充実感でいっぱいになった。

 

東京女子大学3年 原慧理加

 

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