医療系学生団体MFF 将来を見据えた人脈作り

「将来、他職種の医療従事者でチーム医療に取り組む時のために、お互いの領域を知る情報交換の場にすることもFesの目的のひとつです。将来に向けた人脈作りにもなります」と話すのは、医療系学生団体Medical Future Fes(MFF)の笹木愛さん(明治薬科大学3年)。

代表の黒木平さん(中央)・副代表の武藤康輔さん(右)・会計の笹木愛さん(左)
MFFが主催する「SummerFes2017」が8月19・20日、東京医師会館(東京都千代田区)で開催されました。今年2回目を迎えたSummerFesのテーマは、~胸の奥から熱く~。
様々な医療系学生団体が集うイベントにお誘いを受け、スポーツ女子と医療系学生のパイプラインを求め、SummerFes初日にお伺いしました。
代表の黒木平さん(東京医科歯科大学4年)の開会の挨拶から会場は熱気に包まれました。
初日前半は各学生団体がそれぞれのブースで活動内容をプレゼンし、お互いの理解を深めます。全国から集まった14の学生団体、医療・福祉関係のNPO・NGO法人が一堂に会し、自分達の想いを語りました。
一般社団法人日本薬学生連盟APS-JAPAN は、全国約1000人の会員が活動している薬学生のプラットフォーム。国際薬学生連盟に加盟し、世界的視野で活動しているそうです。
ブースでは、日本薬学生連盟の広瀬若菜さんと志水仁美さんが、来場者に団体の活動内容を説明していました。
小児のリハビリテーションについて「知る」ことを目的に、講演会や交流会を企画している学生団体のPRSA
MFCG(ミャンマーファミリー・クリニックと菜園の会)は、十分な食料もなく、医療や保健衛生の知識を持たないミャンマー農村部の人々が明るく生活ができるために、巡回診療や保健指導を行い、家庭菜園支援をしています。
首都圏の栄養学生団体Nは、臨床栄養・食育・料理をテーマに活動しています。この日は、「嚥下障害」についてのミニセミナーを開催していました。
日本理学療法学生協会(JPTSA)は、学校では学べない理学療法の新たな可能性を知り、学生へ発信する場を提供する活動を行っています。
プレゼンをしていたのは、神戸大学の中塚清将さん。今回は関西から一人でプレゼンに臨む。理学療法士の活躍の場は、病院や施設だけではなく企業にもあると思うので、情報発信をすることで活躍の場を広げていきたいと話してくれました。
スポーツのケガ予防やリハビリなどについて関心の高い理学療法学生は多いでしょうと言う中塚さん自身も、高校まではスポーツ男子だったそうで、ケガの経験から理学療法学を専攻することになったようです。
医療系学生団体Mi(Medical Innovation)は、実践型third placeとして“医療×〇〇”で新しい健康や医療を考える活動をしています。
メンバーそれぞれが、自分のテーマでプロジェクトを企画し実施するのですが、自己分析ツールを使って企画を進めるメソッドについて来場者に説明をしていました。
副代表の関口優樹さん(東京医療保健大学・写真左)は、9月にコミュニティ×医療をテーマにした自身のプロジェクトを予定しています。
キャリアデザインについて話をしていたのは、Doctors’ Styleの代表を務める正木稔子医師。良い医師を育てたいと活動する正木先生は、医師の働く環境について触れ、壁にぶつかった時に相談できる相手を持つことが大切だと言い、ドクターと医学生の交流の場を作る活動をしています。
ランチタイムはケータリングが用意されていました。
食事療法を推進するクリニックと管理栄養士の連携でレシピ開発をしている「素彩屋」さんが、今回用意したランチは、減塩メニュー。患者さん向けの減塩がどのくらい薄味なのかを体感することは、将来の医療者にとって貴重な経験になります。
薄味でも美味しく食べられる工夫を知る機会でもあり、「食」に関わる学生には学びのひとつになったようです。
RanRun yukiyanagi