女性の活躍推進企業を表彰 ノバレーゼが特別賞受賞

「女性の働きやすさ」「女性人材の活用」「企業成長率」を基準に、先進的な取り組みをする企業を表彰する「2020年度ウーマンエンパワー賛同企業アワード」((株)ルバート主催)で、ブライダル大手の㈱ノバレーゼ(本社:東京都中央区、荻野洋基社長、資本金:100百万円)が特別賞を受賞した。
「男性社員の育児休業の取得」と「ベビーシッター利用の無償化」に関する取り組みが、「女性活躍を当たり前にする社会づくり」を実現するものとして評価されたものだ。
ノバレーゼは2017年度特別賞「有給休暇取得率100%を義務化する取り組み」に続き2度目の受賞となった。
ノバレーゼの取り組みを紹介する。
男性の育休取得率向上へ窓口設置、保険料免除による収入減対策などを社員に助言
ノバレーゼでは、男性の育児休業の取得をサポートする社内窓口を、2019年3月から設置している。
女性社員の産休・育休取得率が100%(2018年度/2018.1-12)に達する一方で、なかなか進まない男性の育児休業の取得率を改善するのが狙いだ。
取り組み以前の2018年度は1人だった取得者も2019年度には8人になり、最長66日間を取得する者もいるなど、男性に育休が浸透している。
社内窓口を設置してからまず始めたのが、1週間でも取得することを勧める社内プロジェクト「Family Week(ファミリーウイーク)」の普及だ。
「ファミリーウイーク」は、出勤日の5日間(例えば平日)と公休の2日間(例えば土日)を組み合わせて、まずは1週間、育児のために休暇をとることを推進する運動。
1週間休むだけでも、心身ともに負担の大きい産後のパートナーの大きな手助けになること、家族のためになることを、簡潔に記載したわかりやすいマニュアルの配布や、社内イントラネット、社内報を通じて、全社員に伝え、共有した。
育休対象となる本人はもちろん対象社員を抱える管理職者の双方に、育休に対する前向きな理解を促していった。
また窓口では、育休取得の手続きや休暇中の収入、適切な取得時期といった、取得者の疑問や悩みの相談にも応じている。
男性が特に育休取得を躊躇する理由に多い、取得後の給与額については、予めシミュレーションしたモデルを社内告知するほか個別に試算するなどして、不安を軽減している。
社員のベビーシッター利用を無償化、育児と仕事の両立、優秀な人材の確保に先手
同社はまた、土日祝日に勤務する社員のベビーシッター利用料を、会社が全額負担する新制度を、2019年1月から導入している。
利用対象は、小学生以下の子どもを持つ、正社員とキャリアシード社員(契約社員)の男女。
主に共働きの“育児ママ”の職種はこれまで、保育園や幼稚園の関係もあり、どうしても、披露宴や来館者の少ない平日勤務のアシスタント業務や管理業務に限られていた。
ウエディングプランナーやドレスコーディネーターとして土日の現場復帰を望む者は多く、育児と仕事を両立しやすい環境をつくることで、優秀な育児世代の活躍の場を広げるのが狙いだ。
会社はまず、社員の土日祝日の出社希望日と、勤務地の披露宴受注状況や人員体制などを踏まえて、月ごとに各人の土日祝日の勤務時間を算定する。
次に、家と勤務地までの往復の移動時間を考慮した上で、各人のベビーシッター・サービスの利用時間を毎月、設定する。
社員は、その利用時間内であれば、1日に何時間でも、月に何度でも、同サービスを利用することができる。
例えば、変形労働時間制を採用している社員は、勤務時間が長い日(例/9:00~21:00勤務、通勤片道1時間)だと、朝8時に家を出てから夜10時の帰宅まで14時間、同サービスを無料で使うことができるというわけだ。
社員自身が適切だと考えるシッターを自由に選べるようにするため、指定業者に登録する時給2000円(税抜)の方まで、会社全額負担の対象としている。
制度は、婚礼現場で土日祝日に勤務できなかったママ・パパのほか、これまで土日祝日に現場勤務してきたママ・パパにも適用する。
就活準備のひとつとして、企業の育児支援制度について調べてみてはいかがだろうか。