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映画『歩けない僕らは』板橋駿谷さん・MFF座談会②

ストレスの逃がし方と壁の乗り越え方

キャリアアップ 2019/11/14

新人理学療法士の奮闘を描く映画『歩けない僕らは』の公開(2019年11月23日)を前に、同作品で先輩理学療法士・田口リーダーを演じた板橋駿谷さんと医療従事者を目指す学生のためのプラットフォームとして活動する医療系学生団体MFFとの座談会を開催。

その様子を紹介する第2弾。

武藤:患者さんに向き合う時に、いい言葉が思いつくかなって思ってしまいます。

板橋:大丈夫。本気で患者さんを見ていれば、言葉は出てくると思います。
でも真剣に向き合っているから、疲れちゃうよね。
次の患者さんに向き合う前にコーヒーを一口飲むとか、患者さんと次の患者さんに向き合う間に、一度自分をリセットできるものを作っておくことを習慣にするといいと思います。
ルーティンを作っておくと、思考がそういう風になってきますよ。

ストレスをちゃんと逃がす方法を覚えることで、大人として成長していくのですが、この映画の主人公・遥もまだ上手くストレスを逃がせていません。

 

それができているのが、俺が演じる田口とか、さらにその上の山中聡さん演じる日野課長です。

頭の中がパンパンになってしまった時は、一度全く関係ないことをしてフラットな状態にすると、効率がよくなったりします。
お酒を飲むとか、散歩するとか、友達と話すとか、リフレッシュの方法は人それぞれにあるから、自分なりの方法を覚えておくと、いろいろな時に役に立ちますよ。

うまくストレスをコントロールして、リフレッシュできるようになると楽になりますね。

 

武藤:バーでの3人(遥・田口・日野)が並ぶシーンが印象的でした。
「生まれ変わってももう一回この仕事をするか」という話になった時に、「やんねぇやんねぇ 」と言いつつ、「でも辞めなかったなぁ」っていう会話が凄く心に残っています。

板橋:あのシーンは、3人(遥・田口・日野)の患者さんに対する接し方がグラデーションに見えるように意識して芝居しました。
また、役者の先輩(山中)と俺と後輩(宇野愛海)という役者3人の並びでもあって、役者としての価値観にも重なると思っています。

最近学んだことですが、自分の気持ちをコントロールして、頭の中を変えるために、全く違うものを観たり、勉強したりするようにしています。

膝を壊してもう今までと同じような芝居はできないってなった時に、いっぱい映画を観て、作品を観ることで、自分に足りないもの、できないことを見つけることをやりました。

ひとつのことをやり続けることも大事ですが、それに加えて全く違う角度から見てみることも大事です。

(ひとつのことをやり続けて)途中で硬い岩盤に突き当たったら、その時は(視点を変えて)上から見てみると「あ、そういうことか」って気づいたりします。

だから自分に余裕がなくなった時は、他の人の話を聞くようにするといいですね。
人の話を聞く耳を持ち、監察する目を持つことが大事だと思います。

 

(左から)武藤康介さん(MFF・医学部)・板橋駿谷さん・若林雛子さん(MFF・薬学部)

 

若林:板橋さんの話で印象的だったのは、「ひとつのことを突き詰める力と他の所から物事を見る力の二点の視野を持つこと。スイッチが入るように何かルーティンを持つのがいい」とおっしゃっていたことでした。

役者と医療者は全く接点のない仕事ですが、「プロである」という共通点があります。
プロであるために、視野を広く持ち、人の話に耳を傾ける余裕の必要性を感じました。

様々な経験や意見を取り入れたうえで、今取り組んでいる課題に目を向けることにより、より良い解決策が見つかるということ。

また、プライベートでいっぱいいっぱいになったり、他のことが気になったりしてしまう時は、ルーティンを活用して気持ちを切り替えることが必要であるとお聞きし、自分なりのルーティンやリフレッシュ方法を考えたいと思います。

③へつづく

取材協力 ヘアメイク:山崎惠子

©映画『歩けない僕らは』

 

 

 

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