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決勝進出目標に頑張りたい!!ボートリオ五輪代表クルー

決勝進出を目標に頑張りたい‼ ボート軽量級ダブルスカル リオ五輪代表クルー
Topics! 2016/06/18

「こんなにメディアが来てくれて嬉しい。ボートのことを多くの人に知って欲しいです」大石綾美選手は笑顔で取材に対応する。

 

大石綾美選手

 

日本ボート協会は6月15日、リオ五輪に出場する男女軽量級ダブルスカルの代表クルーのメディア向け公開練習と選手インタビューを実施した。会場となった戸田オリンピックコース(埼玉県戸田市)と国立科学スポーツセンター(東京都北区)にはメディア関係約30社が集まり、取材陣に囲まれた選手達は「オリンピックに出る」ことをあらためて実感する機会となった。

 

代表クルーは、男子 大元英照選手(アイリスオーヤマ所属 仙台大学卒)、中野紘志選手(新日鐵住金所属 一橋大学卒)、女子 大石綾美選手(中部電力所属 早稲田大学卒)、冨田千愛選手(明治大学大学院)の4人。

 

左)中野選手 右)大元選手

左)中野選手 右)大元選手

 

左)大石選手  右)冨田選手

左)大石選手  右)冨田選手

 

朝8時半から行われた公開練習では、男女各クルーが約20kmの水上練習を実施。昨年12月からスカルチームコーチとして参加しているギザビエ・ドルフマン氏(フランス シドニーオリンピック金メダリスト)が声をかけるシーンも見られた。ギザビエコーチはとにかく基礎を大切にする。練習メニューが大幅に変わったが、確実に成果が上がっている。

 

スカルチームコーチのギザビエ・ドルフマン氏

 

ギザビエコーチはとにかく基礎を大切にする

 

艇庫からクルーがボートとオールを運び出し準備をする。オールの準備をする選手達に大林邦彦ヘッドコーチが声をかける。

 

艇庫の中

 

2500メートル先のスタート地点へと移動

 

岸蹴りをして、2500メートル先のスタート地点へと移動。

 

岸蹴り

 

以前、大石選手はRanRunのインタビュー(https://ranrun.jp/people/ooishi-ayami)で、ボートの魅力について「目でしっかり捉えることができる速さ」と話していた。水の上をスーッと滑るように走っていくボートのスピードは、しっかりと目で追うことができる。

 

また、大元選手は「自然の中でやるスポーツなので、やっている人にしかわからないが、景色を観ながらボートを漕ぐ爽快感。ボートは同じ動作を繰り返しているため、2人の息が合わないと進まない。その分、一体感を感じられる競技です。ボートを知らない人でも、競技を観て一体感を感じてもらえればと思っています」と説明する。

 

前)冨田選手 後)大石選手

前)冨田選手 後)大石選手

 

ボートは後ろ向きに進む競技なので、観ている者には選手の背中がまず視界に入ってくる。近いレーンのボートであれば、男子は肩甲骨の動きまで感じ取ることができた。目の前を通過し、最後に選手の表情が見えるのもボート競技観戦の面白いところだ。

 

前)大元選手  後)中野選手

前)大元選手  後)中野選手

 

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2人の漕手の動きがシンクロして見えていたが、大元選手は「観ている人には2人の動きが合っているように見えても、2人にしか感じられない部分があります。本当に合っていない時には、2人で漕いでいても1人で漕いでいるような感じがするし、2人がピッタリ合っている時は特に何かしなくてもスピードが出ているような感じがします。2人の動きが合っている時は疲労感も半分になります。1人1人が頑張ってしまうと、ボートが進まないとう難しい競技。2人の力をひとつにできれば、しっかり戦えると思っています」と語った。

 

中野選手

 

中野選手は、「水の上という非日常的な空間の中で自分達2人だけがポツンと浮いていて、静けさの中で鳥の声しか聞こえず、キレイな景色の中を進んでいく練習が好きです」とボートの魅力を語る。

 

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女子クルーは、パワー型の大石選手と加速型の冨田選手というタイプの異なる2人がコンビを組む。半年前、代表選考レースの合宿中だった大石選手とは別人のような印象がした。
5月の世界選手権を終え、リオに向けた代表合宿で身体が大きくなった印象がある。
精悍な顔立ちになり、精神的にもよりたくましくなった感じがする。その辺りのコメントは、後日あらためてご紹介したい。

 

パワー型の大石選手

 

冨田選手にとって大石選手は、強い選手として誰もが名前を知っている選手であり追いかける相手だった。今は、合宿期間中など一緒に泊まっている時に、他愛もない会話をして楽しく過ごしている。「試合などでは、大石選手がサポートしてくださっています。大石選手はパワーが凄くて、スタートは助けてもらっています」と語る冨田選手。「お互いのいいところをミックスして頑張りたい」と意気込む。

 

冨田選手

 

一方、大石選手は、「私の方が年上ではありますが、同じボート選手として観ています。合宿では一緒になることが多いので、コミュニケーションをとるように気を付けています」と語り、今は思っていることを言おうと決めてあるので、お互いに言えるようになったそうだ。

 

大石選手

 

「冨田の特性を活かすために、私が後ろでフォローする」と言い、「冨田は加速感があるのが魅力的なので、それを私が後ろから引き出すように冨田の動きに合わせます。自分の存在感を無くすくらいの感じで合わせにいきます」と説明する。

 

女子クルーは決勝進出を目標に2人で頑張っていく。

 

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大元選手は「2012年から日本代表として練習をしてきて、今回初めてのオリンピック出場になります。こんなに注目していただいて、日本代表として全力で頑張るだけです。皆さんの応援、声援を力に変えて、実力以上の力を出せるように頑張っていきます」と語り、
「まだ世界との壁があるので、先ずは決勝進出を目標にやっていきたい。技術的、体力的な面は一気に改善はできないので、効率よく2人で動きを合わせることができればメダルも可能だと思うので、しっかりやっていきたいと思います」と意気込んだ。

 

それを受けて、中野選手は「気持ち的には金メダルを獲りたいです。現状は話にならないくらい世界とは差があります。でも、目標を達成するのがスポーツ選手の仕事。1日1日を大切に、世界一を目指してオリンピック前の期間を成長できる選手になろうと思います」と語った。

 

ボート軽量級ダブルスカル リオ五輪代表クルー

 

最終的にはメダル獲得が目標だが、南米初開催ということで、水質の問題や治安の問題など、何が起きるかわからない大会と言われる。1レース1レースにベストを尽くしたいとチームを引っ張る大元選手は挨拶した。

 

RanRun yukiyanagi

 

 

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