3人の心をひとつに戦う競技 全日本セパタクロー選手権

全日本セパタクロー選手権大会が2017年12月23・24日、駒沢オリンピック公園総合運動場屋内球技場で開催されました。3月に取材した日本体育大学セパタクロー部の女子主将・國嶋明日香さんも出場するとあって、観戦に行ってきました。
セパタクローは3人1組で、サーバー・トサー・アタッカーと役割が決まっているため、完全なるチームワークが要求される競技です。
常に声を掛け合い、円陣を組んだり、手を繋いだり、ハイタッチをしたりと心をひとつにしながらプレーをしています。
1人のモチベーションが下がった時点で、チームの動きは止まってしまいます。
ミスをしても落ち込む隙ができないよう、常にポジティブなメンタルを維持できるようにと、どのチームも工夫をしている様子がよくわかりました。
プレーヤーの役割が明確なので、試合の流れもわかりやすく観戦を楽しむことができます。
サーバーは、球を上げて欲しい位置を手で示しながらスタンバイします。
サーブの種類によって、指示する高さも異なります。
サーバーは、相手コートめがけて球を蹴り入れます。
セパタクローのコートは、バドミントンのコートと同じ大きさ。
その範囲内にビシッと蹴り入れなければなりません。
コート脇でサーブの練習をしているプレーヤーの姿が多く見られました。
サーバーが蹴った球をレシーブできるよう、3人とも構えます。
レシーブした球をトサーに回し、トサーはアタッカーが蹴りやすい位置に球をトスします。
トサーが自分でレシーブした球をトスする場面も多く、スキルの見せ所でもあります。
練習を見学に行った際、トサーグループが各自リフティングをしていたことを思い出しました。
セパタクロー日本代表でもある國嶋さんのトス回しに注目して観ていました。
トスの上がった球をアタッカーがアタックします。
ネットに背を向けて球を蹴り入れるところも、セパタクローの特徴のひとつです。
脚を高く上げ、球を後ろに蹴り入れます。
相手のアタッカーもネットに背を向けてジャンプしています。
背中でブロックするためです。
脚でブロックする時もあります。
時にヘディングで相手コートに返す時も!
男子のネットぎわのプレーはなんともアクロバティック!
3月に取材した時は、ケガをして練習に参加できていなかった部員も手術を受け、11月から公式戦に復帰していました。
笑顔で仲間に声掛けをしている様子が印象的でした。
それまで、「基礎からもう一度練習に取り組みます」と話してくれました。
海外遠征から帰って来たばかりの國嶋さんは、海外と日本のプレーでは球の速さが全く違ったと話します。
「海外で通用するプレーヤーになりたい」今後の意気込みについて、そう語りました。
第28回全日本セパタクロー選手権大会女子の部優勝は、シード権出場した「くにたちa」チーム(戸上佳代・井上みく・中塚直子)でした。
セパタクローをまだ観たことない方は、ぜひ、来年こそ体験してみてはいかがでしょう。