TOPへ
ボート第46回全日本大学選手権

悔いのないレースができた ボートインカレ2019③

Topics! 2019/10/21

2019年のボートインカレの決勝が行われた戸田ボートコースで取材をしていると、悲喜こもごもなドラマを目にする。
ほとんどの4年生は、この日で引退。ボート生活に終止符を打つ。

一人感慨深そうににコースを眺めている選手がいた。
声をかけると、法政大学漕艇部の曽根さやか選手だった。
RanRunのフード企画で、料理教室のパン作り体験に参加してくれたスポーツ女子だ。

「やり切りました。悔いはありません」と、にっこり微笑む。
4年生の曽根さんは、この日、もう引退式を迎えるのだという。

インターン生の柏原瑞紀が、インタビューをさせてもらった。

「最後のレースだったので、悔いのないレースをしようと思っていました。
私はペアという競技に出ていたのですが、もう一人の子と練習の時から決めていたこと、漕ぎながら意識しようと決めていたことを忘れずにしっかりやることができて、後悔のないレースができました」

(ペアでやるうえで呼吸を合わすためにやっていたことはありますか?)

「ペアは特にバランスがとりにくいので、動きを合わせないといけないし、力の加減で曲がってしまったりするので、練習の時にお互いが思ったことをどんどん伝え合って、コミュニケーションをとってやっていました」

「乗るだけの練習ではなくて陸上での練習もあるのですが、そういう時も二人で一緒に走ったりしていました。意思疎通はできたかなと思っています」

(ボート競技の魅力はなんですか?)

「練習とかは正直しんどいですけど、あきらめない気持ちとか精神的に鍛えられたと思います。
ボートに限らずスポーツをやっていると、誰かに支えられて(競技が)できているんだなということがわかって、感謝することを学ぶことができました。
自分の頑張りでみんなが喜んでくれるから、より頑張ろうと思えるし、みんなの期待に応えたいと思えるようになり、人として成長できたと思います」

 

曽根さんが所属する法政大学漕艇部女子選手たちは、取材を受けるだけでなく、RanRunの取材活動にも参加してくれている。

毎日ボートの練習に明け暮れる日々だが、ボート以外の経験をすることも必要なので、オフの日はまったく違うことに挑戦したいと協力してくれたのだ。

そんな漕艇部の女子主将としてリーダーシップを発揮していた星野茜さんにも会うことができた。

「終わった~!って感じですね」と爽やかな笑顔をみせる星野さん。
結果は悔しい部分もあるが、悔いのないレースができた。
高校時代から取り組んできたボートに終止符を打つ。
卒業後は、希望していた業界でボートで培った力を発揮して働く予定だ。
ボートはやり切った 表情からも見て取れた。

 

 

 

初取材に挑戦した柏原瑞紀がボート初観戦の感想をまとめた。

今回、初めてボート競技を観戦しました。
ボート競技と聞いて想像していたのは、エンジン付きのボートレースです。
大会会場に到着してびっくり!
私が想像していたものとは全く違うものでした。
縦に長く横幅が細い艇を今まさに大きなトラックから下ろそうとしているところでした。

「こんなに長く細いボートに人が乗れるのか、転倒してしまわないだろうか…?」と思いつつ、競技を観戦するためにコース沿いに移動。

コース沿いは、出場選手の友人、家族、部のマネージャー、各大学の応援團や吹奏楽部などたくさんの人々で賑わっていました。

いよいよ競技開始!
応援團の力強い声援や吹奏楽部の演奏の中、目の前に選手たちが漕ぐボートがやってきました。

その瞬間、思わず息を呑みました。

選手達の呼吸をそろえて力いっぱい漕ぐ姿は美しく、水面を走っていく艇のスピード感は衝撃的です。

選手達に届くようにと声が枯れんばかりに絶えず声援を送る観衆
声援を受けゴールを目指す選手達

ゴールした後も、一番にゴールを決めて思わず抱き合う姿、思うように結果が出ず悔しさがこみ上げて声を荒げる姿など、競技会場で繰り広げられる光景には心打たれるものがありました。

と同時に、この会場でしか味わえない独特な雰囲気や感覚を多くの人に知ってもらいたいと思いました。

たくさんの感動的な場面に出会えた大会でした。

 

 柏原瑞紀(昭和女子大学3年)

 

RanRun Social

RanRunのソーシャルネットワークは、スポーツ女子インタビュー、大会取材やイベント風景、告知などの情報をリアルタイムでお届けします。