東京を“世界のファッション拠点”へ。未来のデザイナーを育てる東京都の取り組みを取材!

皆さんは将来どのような業界で活躍したいと考えていますか?
ファッションが好き。デザインで社会を変えたい。
そんな思いを持つ学生を後押しする、心強いプログラムがあるのをご存じですか?

東京都主催のファッションコンクール「Next Fashion Designer of Tokyo 2026(NFDT)」「Sustainable Fashion Design Award 2026(SFDA)」の一次審査通過者が参加できる“アルムナイ”ワークショップが2025年10月30日、原宿で開催されました。

今回講師を務めたのは、注目ブランド**「nori enomoto」**のデザイナー・榎本紀子さん。
ブランド立ち上げのリアルや、デザインの着想がどこから生まれるのかなど、学生の視点にも寄り添ったお話を伺うことができました。

東京都が掲げるのは「世界のファッション拠点」

東京都は、東京をパリ・ミラノ・ニューヨーク・ロンドンと並ぶ“世界のファッション都市”にすることを目指し、ファッション産業の振興に取り組んでいます。
その一環として“世界に羽ばたくファッションデザイナー”の発掘・育成に力を入れています。
その中核となるのが、都内在住・在学の学生を対象とした2つのコンクールです。

【Next Fashion Designer of Tokyo(NFDT)】
未来のファッションをつくる若手デザイナーを育成するコンクール。
部門は2つ。

① フリー部門:テーマは自由
② インクルーシブデザイン部門:障害のある方が着やすく、誰でも着たくなるデザインを募集

【Sustainable Fashion Design Award(SFDA)】
日本伝統の「着物文化」を現代的なファッションに落とし込み、新しい形で世界へ発信することで産業振興やサステナブルな文化継承の実現を目的としたコンクール。
部門は2つ。

① ウェア部門:着物生地を活用したウェアなど
② ファッショングッズ部門:着物の生地などの活用を想定したバッグ、アクセサリー、ストール、シューズなど

今年で4回目の開催となる本コンクール。
担当の東京都産業労働局課長 左古将典さんは、コンクールの知名度を一層上げていきたいと話し、「参加者がコンクール終了後も大きく羽ばたいていけるよう、しっかり取り組んでいきたい」と力強く語ります。

最終審査は2026年3月、ファッションショー形式で実施され、Instagramでの発信やTVerでの特集配信など、一般向けの周知も積極的に行っていくそうです。

一般投票も可能とのことで、学生デザイナーの熱量を直接感じられるチャンスになりそうです。

「曲線から生まれるデザイン」 nori enomotoができるまで

デザイナーの榎本紀子さんは、RAINBOW SHAKEでパタンナーとして活躍する傍ら、2020年に“絵になる小物”をコンセプトとしたブランド**「nori enomoto」**を立ち上げました。
学生時代、自作した作品をSNSに投稿したことをきっかけに反響が広がり、自分が作りたいものを形にする楽しさ、面白さに目覚めたそうです。

東京都産業労働局提供

ブランド立ち上げ当初は、縫製・撮影・収支管理などすべてを1人で行わなければならず、大変だったと振り返ります。
その後、縫製担当のスタッフが増えても、“自分のこだわりや思いを言葉にして伝えることの難しさ”に苦労したこともあったそうです。
「誰かと一緒に作業するうえでは、自分の考えやイメージを上手く言語化することが求められる」と、榎本さんは話しました。

“思いを言語化すること”が、チャンスを引き寄せる

自分が楽しみながら、独自の世界観を出していくことが大切と話す榎本さん。
学生から「センスの磨き方」について質問されると、「トライ&エラーが大切。何度もチャレンジして、納得いくまで試すことで、自分の好きが明確になり、技術の向上にもつながる」とアドバイスしました。

東京都産業労働局提供

また、「やりたいことを積極的に口に出すことで、思わぬチャンスが飛び込んでくる」という榎本さんの言葉は、多くの学生に響いたのではないでしょうか。

東京都産業労働局提供

ワークショップには、既にブランドを立ち上げている学生、入学したばかりの1年生、コンクールの選考を進む学生など、多様な参加者が集合。
同世代が未来に向けて全力で走る姿は、とても刺激的で、背中を押してくれるものでした。
そして、将来やりたいことがあるのならば、それを積極的に発信していくことが重要だと気づくことができました。

2026年3月、未来のデザイナーに会いに行こう

最終審査のファッションショーは一般来場も可能。
夢に向かって挑戦し続ける学生デザイナーたちの姿を、リアルに感じられる貴重な機会です。

2026年3月、あなたも“未来のファッション”の誕生を目撃してみませんか?

取材 RanRun学生スタッフ 倉谷 碧衣(昭和女子大学3年)

ranrun@ranrun

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