今大会は19大学39チーム、総勢201名の学生が参加し、「独創性部門」「実現性部門」の2部門に分かれエントリーした。
独創性部門は、実社会の現状を踏まえた上での着眼点、解決策の独創性が求められる。
実現性部門は、実社会の現状の踏まえた課題の抽出になっているか、適切な解決策を提示できているかが審査基準となる。
1日目に各チームの政策提言発表、2日目の決勝大会は、進出できた各部門3チームによる政策提言発表と表彰式が行われた。
「独創性部門」で最優秀賞を受賞したのは、「神奈川大学大竹ゼミナールチームP」の「水難事故ゼロを目指して」で、水難事故を減らすための規制強化ではなく、自助意識を持たせるための仕組み作りを目的としている。水難事故の怖さ、ライフジャケット着用の重要性を啓発し、自助意識を持たせるために、CM放映・釣りstation設置・水泳授業の指導要領の見直しなどを提言した。
法律などで縛るのではなく、人々が自発的にライフジャケットをつけるようになるための提案を考え、「人々の意識を変えていくにはどのようなことが効果的か」など地味なところに着眼点を置いたことが、最優秀賞受賞の決め手となった。
「実現性部門」では、「立教大学松尾ゼミ」の「被災地における子供の運動促進プロジェクト」が最優秀賞を受賞した。
福島第一原発事故の被災地である福島の子供たちは、屋外活動制限がなされ、スポーツをする環境や機会が奪われたことを緒言とし、福島県の小学生の著しい体力低下を問題点として着目した。
現地で聞き取り調査を実施し課題を導き出し、その解決策としてスポーツと触れる時間や場所を子供達に提供する「スポーツステップアッププロジェクト」を提言した。
スポーツをスポーツとして発展させていくのではなく、スポーツを課題解決のツールとして位置づけるという、他チームとは違った考え方が高く評価された。
各チームのプレゼンテーション後に設けられた質疑応答の時間では、観覧席の学生から鋭い質問が投げかけられ、審査団からは評価ポイントと共に厳しい指摘もあり、さらにブラッシュアップするためのヒントが与えられるなど、大会の質の高さと参加学生の意識の高さが伺えた。
全てが新しいアイディアで興味深いものだった。
参加した学生達には、貴重な経験となりそれぞれに得るものがあったのではないかと思う。
今大会の代表幹事を務めた神奈川大学の芦谷原香太さんは、閉会式の挨拶で感涙に言葉を詰まらせ、閉会式後は観覧席の高い所から感慨深げに会場全体を眺めていた。
学生たちの熱い思いは、思うだけにとどまらず、これからのスポーツ界を明るい方向へと導いていく現実性を帯びたものであった。
取材 RanRun学生スタッフ 鹿沼 萌菜美(昭和女子大学)