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地域の日常に触れる新しい旅の形。「生活観光」を実践する『遊ぶ広報』が参加エリアを拡大

観光地を巡るだけではなく、その土地の暮らしや人との交流を楽しむ「生活観光」。
島根県大田市で始まった中長期滞在プログラム「遊ぶ広報」は、参加者が地域の広報役としてSNSで魅力を発信しながら2週間滞在するユニークな取り組みです。
2026年度は島根、徳島、高知、富山など全国6エリアでスタートし、年度内には9エリアへ拡大予定。
観光でも移住でもない、新しい地域との関わり方として注目されています。


遊ぶ広報とは?

「遊ぶ広報」は、地域に13泊14日滞在し、その土地で暮らすように過ごしながら、参加者自身が地域の魅力をSNSで発信する中長期滞在プログラムです。

遊ぶ広報の概要

参加者は「まちの広報担当」という役割を担い、滞在中に7回以上SNSへ投稿することで、現地で利用した宿泊や飲食、体験などに対し最大7万円の補助を受けることができます。

補助の対象は地域内で利用したサービスに限られているため、地域経済への還元も意識した仕組みとなっています。

SNS発信だけではない、地域との交流が特徴

「遊ぶ広報」の特徴は、情報発信だけではありません。
滞在中は地域コーディネーターによる「暮らし体験ツアー」が用意されており、地域の歴史や文化に触れるだけでなく、実際に暮らす人々との交流を通して、その土地の日常を体験します。

2週間の滞在イメージ

旅行者として短期間訪れるだけでは気付きにくい地域の魅力を知り、人とのつながりを築くことを重視している点が、このプログラムならではの特徴です。

「生活観光」という新しい観光のかたち

「生活観光」とは、まちの日常・生活に触れ、まちのありのままを体験する観光スタイル。
石見銀山地域経営研究所では、派手なイベントや観光施設だけではなく、その地域で受け継がれてきた暮らしや文化そのものに価値があると考えています。

地域の日常に触れ、ありのままの生活を体験することで、その土地への理解や愛着が深まり、地域と訪れる人との新しい関係づくりにつながることを目指しています。

地域のファンづくりにつながる実績

「遊ぶ広報」は2022年に島根県大田市でスタートしました。
これまで毎年50~70人が13泊14日の中長期滞在を経験し、累計では52人の関係人口が生まれ、そのうち6人が移住しています。
観光客を増やすだけではなく、地域との継続的な関わりを持つ人を育てる取り組みとして、一定の成果を上げています。

2026年度は全国6エリアからスタート

島根県大田市

世界遺産 石見銀山を有する歴史ある町並み、三瓶山の豊かな自然、そして、日本海に面した温泉津など、さまざまな魅力が楽しめる。

大田市遊ぶ広報

島根県浜田市

日本海の豊かな漁場や美しい棚田の自然だけでなく、石見神楽や石州和紙などの伝統も息づくまち。

浜田市遊ぶ広報

徳島県上勝町

20年以上「ゼロ・ウェイスト」に取り組み、美しい棚田や川とともに資源を大切に暮らす知恵と工夫が息づくまち。

上勝町遊ぶ広報

高知県中土佐町

400年以上続くカツオの一本釣り漁で知られ、山には田園風景が広がるまち。
港には元気な声が響き、新鮮な魚介類が楽しめる。

中土佐町遊ぶ広報

富山県射水市

ノスタルジックな湊町、田園と里山、暮らしやすさが共存する射水市。
海辺の風情と挑戦する人々が、日常を少し広げてくれるまち。

射水市遊ぶ広報

富山県上市町

名水湧き猛々しい剱岳のお膝元である上市。
自然との共存を軸に歴史や文化が発達。
細田守監督をはじめとし、数多くのクリエイターが生まれるまち

上市町遊ぶ広報

今後、年度内にはさらに3エリアが追加される予定です。
それぞれ歴史や文化、自然環境など異なる魅力を持ち、「暮らすように滞在する」という体験を提供します。

株式会社石見銀山地域経営研究所 代表取締役 松場 忠さんコメント

2022年からスタートした「遊ぶ広報」が、本年度より全国の魅力あふれる地域へと広がっていくことを大変嬉しく思います。私たちが長年、石見銀山のまちづくりで大切にしてきたのは、そこにある「ありのままの日常」や「生活文化」を味わう「生活観光」という考え方です。
派手なイベントや作られた非日常を提供するのではなく、まちの日常に触れていただくことで、来訪者と地域住民の間に健全で豊かな関係性が育まれると確信しています。
これまでの観光のように「まち」や「人」を消費するのではなく、互いにポジティブな影響を与え合う。
このプログラムを通じて、全国各地に温かな「まちのファン」が生まれ、持続可能な地域経営の循環が作られていくことを心から願っております。

「遊ぶ広報」が提案する「生活観光」は、地域の日常に入り込み、人との交流を通してその土地を知るという新しいスタイル。
近年は移住や二拠点生活だけでなく、「関係人口」という考え方も広がっています。
名所巡りやグルメ、イベントを楽しむ旅も素敵ですが、何度も訪れたくなる場所や応援したくなる地域と出会うきっかけづくりの旅もまた、今後さらに注目を集めそうですね。  
                                           ―RanRun編集部-

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