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サッカー海外経験が人間力を磨いた 坂井惟史氏

キャリアアップ 2019/01/30

海外でプレーしてみたいと思ったことはありませんか?本気でやりたいという想いがあれば、夢を叶えることは可能です。選手、指導者の留学サポートなど、スポーツ関連事業に携わるInternational Sports Academy(ISA)の坂井惟史氏に、ご自身の留学経験や現在の仕事について話を聞きました。前編はイングランドでのサッカーについてです。

 

小学校2年生の時、Jリーグの開幕戦ヴェルディvsマリノス戦をテレビで観た坂井氏は、スーパーゴールに興奮したと振り返る。
サッカーに魅せられた少年は、直ぐに地元(神奈川県川崎市)で1、2位を競う少年サッカーの強豪チームに入った。
ラッキーなことにヴェルディの練習場が近くにあり、よく観に行っていたそうだ。

サッカーの魅力

サッカーが好き過ぎて、魅力について話し始めると止まらなくなる坂井氏。
敢えて一言でいえば、「熱狂」と表現する。

サッカーほど選手・チーム・サポーターが一体となるスポーツは、他にないと思います。
歴史、伝統、文化、たくさんの物が混ざり合い、一つの大会、一つの試合、一つのゴールにそれぞれの物語があります。
だからこそ本当に興奮しますね。

 

サッカーを通して成長したこと

チームプレーの中で、協調性や、規律、思いやりといったものを常に学んできたという坂井氏。
小さい頃は身長も低く体も細かったため、人一倍ボールの扱い方には工夫をしていたという。
集団行動や集団の中での個性の出し方などは、サッカーで学んでいたのかもしれないと話す。

高校3年間はサッカー部で汗を流しながら、将来はスポーツビジネスに関わりたいと考えるようになったという。
地元神奈川県にある東海大学のスポーツ・レジャーマネジメント学科を志望、一浪の末入学した。

この浪人中に、憧れのイギリスに語学留学を経験する。

語学留学だったものの、地元のサッカーチームに声をかけられ、イングランドサッカーをリアルに体験することができたそうだ。
それがきっかけとなり、海外のスタジアムや公園を調べて、志望していた東海大学にAO入試で合格を掴んだ。

 

イングランドへサッカー留学

大学サッカー部の選考に落ち、社会人チームでのプレーを考えている最中、坂井氏はヘルニアを発症してしまう。
一度はサッカーを諦めようとしたが、注射をすることでプレー続行が可能なことを知ったそうだ。

スポーツビジネスの勉強はいつでもできるが、サッカー選手は今しかできない。
坂井氏は大学を退学し、憧れの地イングランドにサッカー留学することを決意する。

当時(10年前)はサッカー留学の情報もなかなかみつからず、インターネットで探しては問い合わせをしていったという。
無名の選手に、海外チームからのオファーなどない。
自分から売り込むしかないが、サッカーの経歴としてアピールする材料もほとんどなかった。

そんな坂井氏は幸運にも、選手のレベルに関係なくチームを紹介できるという会社に出会った。
現在、坂井氏が働いている会社(ISA)である。

  

プレーをするうえで日本と海外で大きく違ったこと

言語が違うことはもちろん、戦術の違いを理解することが大変だった。

サッカーのスタイルが全く違うため、日本にいた時の感覚でプレーするとマッチしない部分があります。
試合中のプレーだけでなく、選手同士や監督とのコミュニケーション量が非常に多く、常に意見が言い合える環境でもありました。
上下関係が厳しい日本の部活動にはない良い文化だなと思います。

イングランドのサッカーはとにかく強くて速い。
プレッシャーの中で戦うことで、サッカースキルが成長したことは言うまでもない。

海外生活を通してサバイバル力が身に付いたと笑う坂井氏。
日本では考えられないような理不尽なことに、何度も遭遇した。
無言で流すわけにもいかず、問題に直面した時に、自分の考えを言語化し相手に理解してもらうように努めなければならなかった。

日本にいた頃は、「わかってくれないならいいや」と、どちらかというと引いてしまうタイプでしたが、これが一番大きく成長したことだと感じています。

 

サッカーに対する向き合い方が変わった

海外でサッカー生活をするなかで、坂井氏の意識を変えたできごとがある。

ある日、坂井氏がホームの試合に向かっていると、小さい子供が坂井氏の方に歩いてきた。
すごく怒っているようでもあり、悲しそうな感じでもあったという。
「この前の試合はなんだ! 今日は絶対勝ってくれよ!」
子どもが坂井氏に向かって言い放った。
「そんな事わかってるわ!」とその時は思ったが、よく考えてみるとこんな地元チームの試合に毎回足を運んでくれるサポーターがいることに、あらためて気づかされた。

地元の選手を見て育っていく子供たちがいる。
僕らは彼らの憧れにならなきゃいけないし、
自分が思っている以上に、もっともっと戦わないといけない!
足がもげるぐらいやらないといけない!
絶対に負けちゃいけないんだ!
そう痛感させられました。

サッカーがイングランドの文化や教育の一部になっている事を再認識してからは、試合中、練習中だけでなく、普段の生活のなかでもより一層サッカーの事を考えるようになったという。

サッカーだけに集中するのではなく、サッカーで成功するために、本を読む、トレーニングをする、ちゃんと休む、などサッカーに対してあらゆる視点から考えるようになった。

サッカー好きにはたまらない環境

イングランドでの生活は、サッカー好きにはたまらない環境だった。
毎日の新聞トップ記事はサッカーのネタばかり。
どこのパブ(レストラン)でも常にサッカー中継がされている。
サッカー好きがそこら中にいるので、電車の中でもお店の中でもサッカーの話ができた。
現地で試合観戦に行くと、テレビでは伝わらない迫力に圧倒されたという。

しかし、いい事ばかりではない。
前述のように理不尽なことや日本ではイレギュラーなできごとが、よく起こった。

バスの故障で停まり、途中で降ろされてしまったり、お金を取ろうとして近寄って来る者もいた。

自己管理は本当に大事です。
日本がいかに平和で良い国かも再認識できましたね。

 

坂井氏はサッカー留学から帰国後、ISAで知り合った人に紹介され、現J3のクラブチームに所属した。

後編に続く

 

 

 

写真提供 坂井惟史

 

 

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