決勝進出目指すA CHI CHI!ボートCREW JAPAN

モチベーションを上げる時に聴く曲は郷ひろみ「GOLDFINGER ‘99」と言うのは、軽量級女子ダブルスカルの冨田千愛選手。好きなミュージシャンの音楽を試合の前に聴くそうで、GOLDFINGERはよく聴いているそうだ。
CREW JAPAN(ボート競技リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック日本選手団)が出国を翌日に控えた7月9日、岸記念体育館(東京都渋谷区)で記者会見を開き、オリンピック日本代表の大元英照選手・中野紘志選手・大石綾美選手・冨田千愛選手、パラリンピック日本代表の有吉利枝選手・駒崎茂選手、国際審判を務める隈元幸治審判員が登壇した。
日本のこれまでの実績は、過去2回決勝進出を果たすも最高6位。リオに向け世界の一流選手と一緒に練習をし、課題をみつけて取り組んできた。悲願のオリンピックでのメダル獲得を目指す。CREWは7月10日に出国、フランスで合宿を行いそれぞれの課題に取り組み、リオへ入る予定だ。
リオの状況について、治安の問題や水の問題などが取りざたされているが、大元選手は「惑わされることなく、世界のトップに近づけるよう頑張ります」と意気込みを語った。
大元英照選手(左)
中野選手は、勤務していた大手企業を退職しリオに向けてボートに専念する環境を作ったことについて「素晴らしい会社を辞めた分、結果を出さないとなりません。一つの選択が一つの実を結んだと言えるようにしたい」と話す。
子供の時からオリンピックに出たかったという中野選手だが、出場が決まるとその存在の大きさに気付いたそうだ。「子供たちのために頑張ってほしい」と言われ、その意味がわかったので、そこを意識して頑張ると語った。
中野紘志選手(右)
大石選手は、「女子はこれまで決勝に出たことがないので、史上初の決勝進出を目指します」と意気込み、「決勝に行ければ放送してもらえますよね」とにっこり微笑む。オリンピック選手に憧れてここまで来れたという大石選手は、母校に挨拶に行った時に学生から「憧れています」と言われ、オリンピックに出ることを実感したそうだ。「憧れてもらえるように頑張ります」と語った。
大石綾美選手(左)
ボート競技の見どころについて、冨田選手は2人がキレイにそろって進むところ、シンクロするところを見て欲しいと言い、「優雅に見えてもハードな競技で酸欠状態になる人もいるので、終わった後の疲れ具合も見て欲しい」と笑いを誘う。
世界大会とオリンピックでは周囲の反応が違うそうで、周囲の反応でオリンピックに出るという自覚が沸いたと語る。「結果を出さなきゃならないと思っています」と意気込む。
冨田千愛選手(真ん中)
パラリンピックで男女混合ダブルスに出場する有吉選手は、競技を始めてまだ間もないと言い、「世界大会には2回出場して悔しい思いをしたので、その思いを晴らしたい」と意気込んだ。日本代表になったことは、家族と友達にしか話していないそうだ。
有吉利枝選手(左)
有吉選手とペアを組む駒崎選手は、「スタートが大事なので、スタートで差をつけて他のクルーを見ながら余裕で漕ぎたいですね」と意気込む。日本代表の重みを感じていると言い、「一緒に戦ってきた仲間の分も全力で頑張りたい」と語った。
駒崎茂選手(右)
大石選手は、今年1月に祖母が亡くなった。小さい頃は泣き虫で引っ込み思案だった大石選手を気遣ってくれたそうだ。日本代表の選考期間に亡くなったが、自分が代表になれるよう天国で見守ってくれると思った。その祖母の数珠を小分けにしてペンダントを作った。
リオでは試合の時に、身に着ける予定だ。
試合直前に艇の上でストレッチをするという大石選手
ペアを組んで2年目の大石選手と冨田選手。ペアでの公式戦は4回経験している。タイプが真逆の2人の動きがシンクロした時のパワーは凄いものになる。試合まであと1カ月。そのパワーを本番にどう出すかが課題だ。
RanRun yukiyanagi