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自分が満足するまで打ち込め!元水泳日本代表 上田春佳

世界選手権5回、北京・ロンドンと2度のオリンピックに出場し、女子メドレーリレー銅メダリストの女子自由形元日本代表の上田春佳さん(キッコーマン株式会社)に、選手時代と現在の仕事について、スポーツ女子へのメッセージなどを聞いた。

 

<水泳との出会い>
上田さんが水泳を始めたのは5歳の時。2歳上の姉が通うスイミングスクールの通学に母と同行したのがきっかけだ。巨人ファンで野球観戦が大好きだった上田さんは、小学6年生の時にコーチから全国大会3位以内に入らなければ野球観戦禁止と言われてしまった。次の大会では4位に終わり、そこから順位を上げるために水泳に集中していったという。このコーチこそ、金メダリストの北島康介等数々の日本代表選手を指導した平井伯昌氏だ。

 

<学生時代>
中高一貫校に進学し、学校へ行き、夕方からは水泳というのが当時の上田さんの生活サイクル。学校の無い土日は練習が2回あり、休みの日はなかった。それでも朝練の無い日は、元気があれば水泳までの間を友達と遊ぶ時間にあてた。

大学生になると、生活は一変し、学業と水泳との両立は大変だったと苦笑する。初めての電車通学で経験した満員電車を敬遠し、水道橋にあるキャンパスまで自転車通学することにした。国立スポーツ科学センター(JISS)で練習をする毎日。家から大学まで片道30分、授業が終わるとJISSまで片道45分自転車で通った。練習には車で来る選手が多い。平井コーチは、車に乗るようになると歩かなくなり、足の筋力がつかなくなるので、歩くよう指導していた。上田さんの自転車通学は、自然と足の筋トレになり、好結果を生む一因になった。大会や合宿などで授業に出られないことも多く、大学4年になっても必修科目が残っていた。朝練後、1限の授業に出てからまた練習に向かい、その後に大学に戻って6限の授業を受けたことがある。さすがに自転車で2往復はきつかったそうだ。

 

<辛かったこと>
「ケガをして思いっきり練習ができなかった時は辛かった」。骨折してもトレーニングは休まないそうだ。使える部分を強化するトレーニングをする。足の骨折であれば、腕だけを使って泳ぐ。腕の骨折であれば、足だけを使って泳ぐ。1時間泳いで陸上トレーニングをする。水泳とはそういう競技なのだ。

 

<日本代表>
水泳は自分の記録との闘いだ。上田さんは、4年に1回しか大きな記録更新ができなかったが、そのタイミングが丁度オリンピックの開催時期とあっていたという。上田さんは、何度も日本新記録を更新してきた。北京オリンピックが終わった後、一緒に練習することになった寺川綾さんと加藤ゆかさんと3人で切磋琢磨しながら練習し、「ロンドンオリンピックではメダルを獲ろう」と話した。この3人に鈴木聡美さんを加えた4人で、ロンドンオリンピックでは銅メダルを獲得した。

 

<就活>
JOCがトップアスリートの就活支援を行うアスナビをスタートさせた年だった。アスナビの仲介で、お見合いのような形でキッコーマンと出会ったと説明してくれた。SPI試験、面接を受けた。「SPIって何?」焦ってテキストを買って勉強したそうだ。面接では、「アスリートとして頑張っていること」「打たれ強く負けず嫌いな性格である」と説明し、「どんな仕事でもめげずにやっていきます」と自己アピールした。

 

<社会人として>
入社した翌年にオリンピックを控えていた。応援してくださる日本中の皆様の期待に応えることはもちろん、お給料をいただいて水泳をしているのだから結果を出さなければならないという責任を感じていた。ロンドンオリンピックで銅メダルを獲得し、責任を果たした。

 

<しょうゆ博士>
2013年に競技生活から引退し、現在はキッコーマン株式会社コーポレートコミュニケーション部社会活動グループで仕事をしている。小学校への出前授業、被災地での料理教室、グループ企業の工場などで一般の方向けに実施している食育体験などの事務局担当だ。同社では、小学校に社員が出向き「キッコーマンしょうゆ塾」を実施している。主に小学校3、4年生が対象だ。上田さん自身も、小学校にしょうゆ博士として出向き、授業を行っている。また、NPO法人ソウルオブ東北と協働し、被災地の仮設住宅でシェフに習う料理教室を実施している。上田さんは事務局として社員からボランティアの募集、料理教室の際は仮設住宅の方と話をしたり、皿洗いをしたりしている。仮設住宅から出ていく人も多くなってきており、外に出た人と残った人とのコミュニケーション作りが今後の課題だという。

上田さんに、自身の思う「しょうゆの魅力」について聞いてみた。しょうゆは安心する味だと言い、「海外に行った時でも何の料理にも合うことが魅力です」と教えてくれた。世界で戦ってきた上田さん、海外に行く時はいつもしょうゆを持って行ったそうだ。

元水泳日本代表 上田春佳氏

 

<スポーツ女子へのメッセージ>
「今できることは今しかできない。自分が満足するまでその競技に打ち込んで欲しい」

 

<モチベーションを上げる曲>
試合の前に聴いていた曲を尋ねると、先ずは綾香の「三日月」を聴いて精神を落ち着かせてから、レース直前は上戸彩「Get Fight」を大音量で聴いていたそうだ。

 

<プロフィール>

氏名上田春佳
生年月日1988年4月27日
出身地東京都
出身大学日本大学
勤務先キッコーマン株式会社入社
(※2013年12月末 現役引退)
2014年1月~コーポレートコミュニケーション部で社会活動の職務に携わる

・主な戦績

2005年、2007年、2009年、2011年、2013年世界選手権出場
2008年 北京オリンピック
200m自由形 予選で日本記録樹立
4×200mフリーリレー 7位
4×100mメドレーリレー 6位
2010年 日本選手権
自由形 100m 200m 3年連続二冠達成
2010年 広州アジア大会
自由形100m 3位、200m 4位
4×100mフリーリレー 2位、4×200mフリーリレー 2位
4×100mメドレーリレー 2位
2012年 ロンドンオリンピック競技大会代表選手選考会(日本選手権)
50m 100m 200m 自由形 三冠達成
100m 自由形(派遣標準記録突破)
2012年 ロンドンオリンピック
4×100mメドレーリレー 3位(銅メダル・日本新記録)
4×100mフリーリレー 7位
4×200mフリーリレー 8位

・保持する日本記録
100m自由形(長水路)、200m 自由形(長水路)、4×100mフリーリレー(長水路)、4×200mフリーリレー(長水路)、4×100mメドレーリレー(長水路)、200m 自由形(短水路)

 

 

 

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