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日本初のプロラガーウーマン 大竹風美子選手①

ピープル 2021/07/02

「新しいことに挑戦し続ける人」自分をそう表現するのは、日本女子ラグビー界で活躍する大竹風美子(おおたけ・ふみこ)選手。
2021年3月に大学を卒業したばかりの、日本女子ラグビー界初のプロ選手だ。
東京五輪出場を目標に参加した代表候補合宿中の2月、前十字靭帯損傷という悲劇が起きた。
手術後のリハビリを終え、所属する東京山九フェニックスに合流を果たした大竹選手に話を聞いた。
2回に渡ってお伝えする。

 

コロナ禍の取材のため、オンラインでのインタビュー。
パソコンのモニターに現れた大竹選手は、チャーミングな笑顔が印象的だ。
術後3か月経った現在は、膝の可動域も回復し、筋肉をつけるトレーニングを行っている。
今月(6月)から合流した東京山九フェニックスは和気あいあいとしたチームで、初めて会うチームメイトとも直ぐに打ち解けることができた。

同じ怪我の経験を持つ先輩からはアドバイスをもらっている。
メンバーが多いため試合出場への競争率は高いが、そんなチームの練習を傍で観ることで自身のモチベーションも上がると話す。

 

 

原点は陸上選手 短距離走から七種競技へ

陸上競技に取り組んでいた大竹選手は、スポーツの強豪校である東京高等学校(東京都大田区)に推薦で進学。
当時は短距離走の選手だった。
中学では東京都大会優勝の実績を持つ大竹選手も、強豪校にあっては選手の中で埋もれてしまう。
悩んでいた高校2年生の時、コーチから七種競技への誘いを受けた。

七種競技とは、100メートルハードル、走高跳、砲丸投、200メートル走、走幅跳、やり投、800メートル走を2日間かけて行うハードな競技だ。
覇者はクイーン・オブ・アスリートと称されるほど、身体能力の高いアスリートが競い合う。
推薦入学ということもあり、結果を出せなかったらどうしようという不安もあったが、「風美子らしく、思いっきりやったらいいよ」というコーチの言葉が背中を押した。

「この人についていこう」
七種競技へ転向した大竹選手は、高校3年生でインターハイ6位入賞を果たす。

この恩師の存在が、大竹選手を人としても大きく成長させた。
陸上競技は個人種目ということもあり、自分のために頑張っている選手が多い。
しかし大竹選手は恩師との出会いで、「誰かのために頑張る」という意識が芽生えた。

支えてくれる人たちへの感謝、そしてその人たちのために頑張ろうという意識を持つようになったことで、結果を出せるようになったと振り返る。

 

ラグビーとの出会い

東京高等学校はラグビーの強豪校でもある。
7人制ラグビーを観た時に、まるで鬼ごっこのような楽しさに魅了されたと話す大竹選手。
チーム競技への憧れもあって、高校3年生の秋にラグビーを始める。
陸上部で、3~5㎏のボールを持って走るダイナマックスという体幹を鍛えるトレーニングをしていたため、ボールを持って走ることには違和感はなかったと話す。
とはいえラグビーではボールを抱えてトップスピードで走ることが要求される。
七種競技で培った力を活かし、ラグビーでも直ぐに頭角を現していく。

高校卒業後、大竹選手は日本体育大学に進学。
体育学部体育学科の学生として怪我予防やメディカル面での知識を学びながら、ラグビー選手として躍進していく。

大竹選手にチーム競技の魅力について聞いてみた。
すると「試合会場へ向かう時も一人じゃないこと」と即答。
ピッチに立てば、自分の前にも後ろにも仲間がいて、気分も高揚する。
チームの勝利を仲間と喜び合う瞬間は、個人競技では味わえない魅力だ。

 

 

サクラセブンズメンバー入りで世界がフィールドに

ラグビーを始めてわずか1年半で日本代表のメンバー入りは快挙だ。
世界の舞台を経験し、価値観が大きく変わったと話す大竹選手。
ニュージーランドやヨーロッパなどラグビーの強豪国では、パフォーマンスの違いはもちろん、LGBTQなど社会的課題を考える機会も増え学ぶことが多かったそうだ。

 

プロアスリートへの決心

日本女子ラグビーの中心的存在へと成長する中で、東京五輪出場は大竹選手にとっても大きな目標だった。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で東京五輪開催が延期になり、大竹選手は競技に集中するため就職活動はせず、プロになることを選択した。

日本女子ラグビー界では初のプロ選手の誕生だ。

 

 

<プロフィール>

大竹 風美子(おおたけ・ふみこ)

所属 東京山九フェニックス
1999年2月2日生まれ
172㎝ 71㎏

<日本代表歴>

2017年 北海道知事杯2017
2018年 ラグビーワールドカップ・セブンズ2018サンフランシスコ大会
2018年 第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ・パレンバン)
2019年 HSBCウィメンズセブンズセブンズワールドシリーズドバイ大会
2020年 HSBCウィメンズセブンズセブンズワールドシリーズシドニー大会

 

写真提供 株式会社UDN SPORTS

取材 RanRun編集部 Yuki Yanagi

 

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