• 月. 5月 27th, 2024

2024Jリーグシャレン!アウォーズ 受賞クラブを表彰 地域密着型だからできるJリーグの取り組み

受賞クラブ集合写真

公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が地域連携による社会課題解決に取り組んでいることをご存じでしょうか。地域に根差したスポーツクラブとしての強みを活かし、多種多様な社会連携活動を実施しています。Jリーグが2024年5月16日、全60クラブのホームタウン・社会連携(シャレン!)活動の中から、特に社会に幅広く共有したい活動を表彰する「2024Jリーグシャレン!アウォーズ」(後援:スポーツ庁)を開催しました。

 5 回目の開催となる2024年は、2023シーズンに行われた 3,000 を超える活動のうち、Jリーグ全 60 クラブよりエントリーのあった活動から選考を行い、6 クラブの受賞を決定しました。
ファン・サポーターが、個性あふれるJクラブのシャレン!活動の中から魅力的な活動や応援したい活動を選ぶ「ファン・サポーター選考賞」では、「2024Jリーグシャレン!アウォーズ特設ページ」を通じて一人最大 2 票を投じる形で選考を行い、合計 14,000 票を超える投票がありました。
2024Jリーグシャレン!アウォーズ 受賞クラブの取り組みを紹介します。

ソーシャルチャレンジャー賞 FC今治
「スタジアムに複合施設を創り、インクルーシブ社会を体現するプロジェクト」

FC今治

障がいの有無に関わらず、誰もが分け隔てなく集い、心の拠りどころとなる場所を創りたい。
2023年1月に竣工した今治里山スタジアムの敷地内には、サッカー専用スタジアムとして日本で初めてとなる複合福祉施設「コミュニティビレッジきとなる」が社会福祉法人来島会により運営されています。
施設を利用する障がい者の方々とクラブスタッフ、ボランティア、サポーター、パートナー企業、地域の皆さんと、豊かな里山スタジアムを守るための活動やホームゲーム時には施設を開放して賑わいを創出するなど、心の豊かさを感じられる場所を共に育てています。

©FC.IMABARI

評価コメント
障がいがある方々と地域との関りを作り、障がいのある方自身も主体的に役割を持って仕事ができる場ともなっているなど、考え方・取り組み全体が、共生社会の方向をリードしている。

パブリック賞 いわきFC
「選手・スタッフが認知症サポーターとして活動!」

いわきFC

2025年には約700万人、65歳以上の5人に1人がなるといわれる認知症。
高齢者に多い疾患である一方、誰にでも起こりうる病気で、特に海外では、プロサッカー選手の認知症等リスクが一般人よりも高いと研究結果が出るなど注目を集めており、決してひとごとではありません。
今回は、保健福祉士と共に、シミュレーションを通じて、症状や行動心理、接し方など認知症の正しい知識を学び、選手・スタッフ自身が「認知症サポーター」になることで、「認知症になっても安心して自分らしく暮らせるまちづくり」に向けた啓発活動を行っています。

認知症について学ぶいわきFCの選手たち
©IWAKI FC

評価ポイント
選手・スタッフ自身が「認知症サポーター」となり、「認知症になっても安心して自分らしく暮らせるまちづくり」に向けた啓発活動。2023 年の認知症基本法の成立や新しい認知症観の提唱「幸齢社会実現会議」と合致している。

メディア賞  水戸ホーリーホック
もう一つの熱き戦い「おらが街PRリーグ」

水戸ホーリーホック

水戸ホーリーホックは毎シーズン、所属選手たちがホームタウン15市町村の方々と15のチームに分かれて、”おらが街“のPR合戦を行っています。
Jリーグの裏で行われているもう一つの熱き戦いは、新チームが始動する新体制発表会で、各市町村の担当者が自らPR大使をドラフトするという「ホームタウンPR大使ドラフト会議」で幕を開けます。
その後は双方がアイディアを出し合いながら1年間かけて様々な活動を共にしていくことで、お互いの立場を超えた付き合いができるようになり、シーズンの終わりには真の絆が生まれています。

ミニ畳作りに取り組む選手
©MITO HOLLYHOCK

評価ポイント
クラブとホームタウンの人が一緒に地域のPRに取り組む。 市町村ごとの企画は他クラブにもあるが、ここまでコミットした企画は珍しい。「選手の入れ替わりが激し い」というクラブの危機感と現状を逆手に取るのも面白い視点で、その発想を評価。

明治安田 地元の元気賞 サガン鳥栖
Sagan World Cup

サガン鳥栖

JICA九州と佐賀県国際交流協会と共催し、ホームスタジアムである駅前不動産スタジアムで、31か国約80名の佐賀県在住の企業に勤務する外国人技能実習生や留学生、日本人学生等によるフットサル大会「Sagan World Cup」を開催。
インドネシア、ミャンマー他の技能実習生チーム、セネガル、アンゴラ人等含む留学生チーム、中古車会社のアフガニスタン人社員チーム、ウクライナ避難民を含む混合国チームなどが参加しました。
「Sagan World Cup」の開催は2022年から開催して今回で2回目。
企業や学校、地域と外国人や外国人同士のつながりを深めていく目的として開催しています。

ⓒSAGAN DREAMS CO.,LTD.

 評価ポイント
地元の技能実習生や留学生を集めてワールドカップを開催。
地域での担い手不足は深刻で、年々外国人技能実習生の存在感が増す一方で、彼らが地域に溶け込めず、ゴミの出し方や災害時の避難遅れなど、行政の抱える悩みも大きくなっている。行政も、”交流イベント”をやるが、”真面目で形式的な”交流会になりがち。サッカーは、外国人の皆さんにとっても受け入れやすく、地域の方にとっても、言葉や文化の壁を超えて互いを知り合う機会として素晴らしく、特性も活かせている。
サッカーが極めてワールドワイドなスポーツだからこそ大会として成立する。サッカーだからこそ、サッカークラブだからこそ取り組むべきイベントである。是非、続けてほしいし、どのクラブでも実施できる。

クラブ選考賞 モンテディオ山形
10 ヶ月 300 時間!40 人の学生と築いた世代のはしご「U-23 マーケティング部」の奇跡

モンテディオ山形

地方都市における若者の流出という課題と若い世代の人材教育を目的に、23歳以下のマーケティング集団『U-23マーケティング部』を設立しました。
県内外から高校生・大学生総勢40名が集まり、全41回300時間のプログラムを実施。
若い人たちが本気になれる場所をつくるだけではなく、クラブやスポンサー企業、自治体に属する大人たちが若い世代と一緒になって本気でやることで世代をこえたコミュニケーション機会を創出しました。
最終課題となったプロデュースデーでは学生主導で試合の企画運営を実行し、多くのドラマと感動を生みました。

©MONTEDIO YAMAGATA

評価ポイント
2022 年からの企画の踏襲ができており、継続して内容が発展していると感じた。
また地域課題である若年層の流出を抑えることはできないが、クラブの場を提供し、他県から参加する学生が「山形県」という地域に関心を持つことに貢献できているように思う。
企業協賛も獲得しており、今後の発展を期待している。

ファン・サポーター選考賞 アルビレックス新潟
選手が発案し、クラブが伴走してつくる社会貢献活動“ニイガタガミカタ”プロジェクト

アルビレックス新潟

田上大地選手発案による社会貢献活動“ニイガタガミカタ”プロジェクトは、新潟の子どもたちが夢や目標を持って、情熱を持って自分の道を歩めるよう、ひとり親世帯、児童養護施設を対象にした継続的な支援活動を行うものです。
子どもたちが生活している新潟が「味方」という文字通りの意味だけでなく、田上選手の名字(タガミ)を入れて「子どもたちに寄り添いたい」という想いをプロジェクト名で表現しました。
田上選手が新潟を離れることがあっても、発案者の温かい想いを残し、活動を継続していくという決意も込めています。 

©ALBIREX NIIGATA

特設ページでの最多得票を獲得しました。

シャレン!公式HP https://www.jleague.jp/sharen/about

Jリーグが取り組む社会課題への挑戦。競技とは異なるサッカーならではの魅力がありますね。
皆さんも地元クラブの取り組みについて、調べてみてはいかがでしょう。