• 月. 4月 29th, 2024

【日本女子体育大学フェンシング部】スポーツを通して磨いたコミュニケーションスキル

フェンシングを通して多くの人と出会い、人前で話をする機会も増え、就活にも役立ったと語るのは、日本女子体育大学フェンシング部主将の岡部夏奈さん(4年)だ。小学生からフェンシングをやってきた岡部さんにその魅力について話を聞いた。

フェンシングとの出会い
秋田県出身の岡部さんは、小学校4年生の時に人と違うスポーツに取り組みたいと思い、地元クラブチームでフェンシングを始めた。
秋田県ではフェンシングが盛んで、現在では五輪出場者を育てる強化事業に取り組んでいる。
岡部さんも、卒業後は秋田市の職員として働きながら、自らの技術を磨くだけではなく、子供たちの育成に努めるそうだ。

フェンシングの魅力
1対1で剣を交えるスポーツのフェンシング。
傍で見ていると素早い動きと迫力に圧倒される。
フェンシングの魅力を尋ねると、「かけひきの面白さ」と答えが返ってきた。
フルーレという種目は、攻撃権を取るところからかけひきが生じる。
技術だけでなく心理戦でもあるため、マスクに色をつけて表情を読まれないようにする選手もいるそうだ。

フェンシングで培った力
フェンシングの試合は1対1の個の戦いだが、試合に勝つと周囲の人が喜んでくれる。
子供の頃からフェンシングをやっていた岡部さんにとっては、周囲が喜んでくれることがモチベーションにつながっていった。
海外遠征では、他県の人達と一緒に行動し、話をする。
インターハイや国体などで勝つと、地元で祝賀会が開催される。
大勢の人の前で挨拶をし、会話をする機会が増えていった。
あまり人前に出るのは得意ではないが、フェンシングをやってきたことでコミュニケーションスキルが磨かれ、就職活動にも役に立ったと振り返る。

ライフスタイル
大学近くで一人暮らしをする岡部さんは、基本自炊派で1日3回食事を作っている。
食事のバランスを考え、野菜を摂るようにしている。
週6日フェンシング部の練習という生活の岡部さん、オフの日はアウトドアで過ごすことが多い。
ショッピングに出たり、イルミネーションを見に行ったり、高尾山に登ったりと活動的に過ごしている。
オシャレにも関心が高く、ファッション雑誌を読むのが好きで、取材当日もネイルをきれいに塗っていたが傷の多い手は見せられないと苦笑。
激しい動きのフェンシング、練習用グローブを見せてもらうと部員誰もがボロボロに使い込んでいた。

部の代表として
日本女子体育大学フェンシング部の部員は全部で6人。
個人競技のため、部員それぞれが自分の課題に取り組み、目標も異なる。ファイティングと呼ぶ試合形式の練習で、それぞれが技術とメンタルを鍛えている。
団体戦の試合では、4名が選ばれ試合に出場するのはそのうちの3名。
試合の時は、6人がひとつのチームとして応援し支えあっている。
岡部さんが入部した頃は、部内の上下関係も厳しかったが、自分は後輩に声をかけコミュニケーションを取るように努めてきたそうだ。
大きな試合の後は、全員で食事に行く機会を設けている。焼肉屋に行くことが多いと笑った。

モチベーションを上げるためにすること
オフの日にランニングをする時は、イーガールズなどの音楽を聴いているという岡部さん。
試合の時は、必ず右足から靴を履いて気を引き締めるそうだ。

取材 野口瑠香(昭和女子大学3年) 文・写真 Yuki Yanagi

(2016年3月掲載記事リライト)