• 金. 7月 11th, 2025

青い地球の未来を守る「ブループラネット賞」って知ってる? 2025年の受賞者が決定!

SDGs、環境問題に関心はあるけど、「正直どう関わっていいかよくわからない」と感じていませんか?
先ずは関心を持つことが大切。
RanRunでは、社会課題に取り組む人や企業などの情報を発信しています。
世界には、環境と未来のために本気で取り組んでいる人たちがいます。
その中でも、毎年注目されている「ブループラネット賞」の2025年(第34回)の受賞者が発表されました。

ブループラネット賞とは?
地球環境の保全に大きく貢献した研究者や活動家に贈られる国際的な賞です。
日本の「旭硝子財団」(理事長:島村琢哉)が地球サミットが開催された1992年に創設し、「地球に優しいノーベル賞」とも呼ばれ、毎年、2名(または団体)が選ばれ、世界中から注目されています。
賞の名称の「ブループラネット」は、人類として初めて宇宙から地球を眺めた宇宙飛行士ガガーリン氏の言葉「地球は青かった」にちなんで名付けられました。
この青い地球が未来に渡り、人類の共有財産として存在し続けるようにとの祈りがこめられています。

どんな活動をしている人や団体がいるのか、どんな取り組みが選ばれたのでしょう。

2025年の受賞者

ロバート・B・ジャクソン 教授(米国)
1961年9月26日生まれ
スタンフォード大学 地球システム科学科
炭素循環研究を通じ温室効果ガス削減に貢献

ロバート・B・ジャクソン教授は、森林・草原・湿原などの陸域生態系の炭素循環の専門家です。
土壌・植生・土壌細菌群集の関係に関する先駆的な研究を行ってきました。
また、化石燃料の使用や自然の生態系から発生する二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などの温室効果ガスの収支を定量化しています。
2017年からは、グローバルカーボンプロジェクト(GCP)の議長として、温室効果ガス排出量の監視と削減を主導しています。

ジェレミー・レゲット 博士(英国) 
1954年3月16日生まれ
ハイランド・リワイルディング社創設者・CEO
カーボン・トラッカー・イニシアティブ初代会長
金融市場へ気候変動リスクの織り込みを推進

ジェレミー・レゲット博士は、Carbon Tracker Initiative (CTI) の初代会長として「カーボンバブル」の概念を提唱し、化石燃料資産の経済リスクを明らかにしました。
CTIの活動を通じて投資家や政策立案者に影響を与え、ダイベストメント(投資撤退)運動を促進。
また、経済活動と環境保全の両立を目指す実践的な活動として、英国を代表する太陽光発電企業を創業。
最近ではスコットランドで自然回復と地域社会の繁栄を結び付ける取り組みを推進しています。

候補者はなんと39か国から!

2025年の選考では、146件の候補が推薦され、分野は「生態系」「気象・地球科学」「環境経済・政策」など多岐にわたりました。
受賞までには数回の審査を経て、最終的に理事会で決定されます。
受賞者はとても厳格なプロセスのもと選ばれています。

受賞者コメント

ロバート・B・ジャクソン教授
松尾芭蕉の数ある俳句のひとつに、次のような句があります。
「この道や 行く人なしに 秋の暮れ」
しかし、俳人とは異なり、科学者は決して一人で旅をすることはありません。
より良い世界を目指して努力する中で、支えてくれた家族、友人、研究室の仲間たち、そしてグローバ
ル・カーボン・プロジェクトの同僚たちに感謝します。
スタンフォード大学のハロルド・ムーニー教授(2002年のブループラネット賞受賞者)の研究室で出会って以来、共に歩んできたGCP事務局長のジョセップ・カナデルにも深く感謝しています。
そしてもちろん、環境のための取り組みを支えてくださっている旭硝子財団にも心より御礼申し上げます。
私たちは、過去の環境保護の先駆者たちのおかげで、私たちがどれほど健康でいられるのかを、つい忘
れがちです。
米国では、有鉛ガソリンの段階的廃止によって、子どもの血中鉛濃度が96%も低下しました。
米国の「大気浄化法」は、30倍の投資効果を上げつつ、年間数十万もの命を救っています。
また、国際協力によって、地球のオゾン層と地球上のすべての生命を守るモントリオール議定書も策定されました。
しかし、自由や平等と同様に、環境の進歩や安全な気候もまた、今まさに危機にさらされています。
ブループラネット賞は、私にそのことを思い起こさせてくれるものであり、私はこの栄誉に深く感謝しています。

ジェレミー・レゲット博士
このたびの栄誉に、心より光栄に思うと同時に、身の引き締まる思いです。
とりわけ、私が長年にわたり日本と関わってきたことを思えば、なおさらのことです。
1980年代には、地球科学の研究者として日本の大学や産業界の研究者と緊密に連携してきました。
1990年代には、気候変動対策の活動家として、日本を含む世界の仲間たちとともに、1997年の京都気候サミットの成功に向けて尽力しました。
その後、太陽光発電の起業家として歩み始めた初期の頃には、日本、アメリカ、ドイツの先駆者たちから多くのことを学びました。
これらすべての仲間たち、そしてSolarcentury、SolarAid、Carbon Tracker、 Highlands Rewildingのチームとかつての仲間たちに、心から感謝します。
また、気候変動アナリストや国連職員として活躍していた日本人の妻、アキにも深く感謝しています。
私がこの賞を受賞できたのは、彼らの支えがあったからこそであり、この名誉は私だけのものではなく、彼らと分かち合うべきものです。
この賞が与えてくれる機会を生かして、持続可能で希望ある未来を築くための取り組みを、さらに加速させていく所存です。

地球を守るってかっこいい!

それは、専門的な活動をする人たちばかりとは限りません。
私たちの毎日の暮らしの中にも、環境に優しい選択があります。
マイボトルを持ち歩いたり、「エコ」な活動に取り組んでいるサークルに参加してみたり、
SDGsについて学ぶ機会があれば授業に参加してみるのもいいですね。
就活の企業研究の選択テーマに入れてみるのもいいかもしれません。

「地球の未来」を守ることは、「自分たちの未来」を守ることです。
「ブループラネット賞」のような活動を知ることで、環境問題を「自分ごと」として考えるきっかけになればと、RanRunは考えています。

この記事を読んで、周りの友達や仲間に共有することも、そのひとつです。

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